FC2ブログ

Bonnieの小部屋

BLオリジナル小説サイトです。芸能界ものをシリーズで連載しています。

That night 4-1

4:after the act~最低な男~

【4:after the act~最低な男~】

2度目の放出は、脱力感だって倍増で。
全身の力が抜けた大河は、パタリと腕をシーツの上に落とし、そのまま微動だに出来ずにいた。
実の熱を体の奥深くで受けとめながら、速い心臓と荒い息遣いが治まるまで、余韻に任せて身を投げ出していれば、

「……大河。大丈夫か?」

優しい声でそう呼びかけた実に、ぎゅっと力強く抱き締められて。それから、額に頬に瞼に唇にと、キスが降りてくる。
それがやっぱり心地良いから、大河は再び腕を上げて、実の背中に回した。
実の肌は汗で濡れていて、大河の手のひらに吸い付いてくる。それは、さっきまでの激しさを表しているような気がして、少し照れ臭かった。

「……大丈夫や…」

何とか目を開いて目の前の実に微笑んでみせれば、実も小さく笑ってから、大河をギュッと抱きしめた。
まだ入ったまんまでそんなことをされるとナカが痺れるが、大河としてもまだ離れてほしくなくて、その体を受け止める。
しかしすぐに、

「シャワー行こう」

相変わらずあっさりと、実が余韻を断ち切った。
大河の手を引いてさっさと風呂場へ向かう、大きな背中。さっきの甘さは一切なくて、いつもの淡々とした口調と行動。

―――でも、それが実やし……

自分は女じゃないのだし、その辺りは実も気を遣って、敢えてあっさりとしてくれたのかもしれない、とも大河は思う。本当は、けっこういろいろ優しい奴だから…と。
もちろん、シてる最中が優しかった分、この状況が、全然寂しくないといえば嘘になるかもしれないけれど。若干拍子抜けしたというのも、嘘ではないけれど。
だが、実がクールな恋愛感を持っていることぐらいは大河も良く知っているから、欲張ってはいけないと思うことにした。

そう、これはすべて、実の性格故のものなのだと。
自分を好きだって、さんざん言ってくれたじゃないかと。
事の最中は、あんなに気遣って優しくしてくれたじゃないかと。
このときの大河は、そう信じて疑わなかった。

それなのに―――




「ああ、ほら、暴れるなアホ」
「だだだ、だって……っ」
「ちゃんと出さんと、腹壊すで」
「バッ……デリカシーないんかっ」

風呂場の浴槽に同じ向きで座って、ギャーギャー争いながら。
背後から大河を抱きしめている実が、大河のナカに入ったものを掻きだしていた。
排水溝に呑み込まれていく白い液体が自分のそこから出ている様を見れば、大河はたまらなく恥ずかしくなって。実の片腕に両腕でしがみつくようにして、顔を背ける。
そんな大河の行動を、

「お前は、どこまでもガキくさいな」

呆れたように笑った実が、

「はい、終了。終わったで」

大河の頭をポンと叩き、やっぱり飄々と言ったそのトーンに。
……あれ?と。
不意に、大河は気がかりができた。

実の声音は、優しいけれど、普段の彼のそれ。
自分に告白をしてきたり、自分を抱いていたときのとは全然違う。
それが妙に違和感で。
そういえば、と、そこでふと大河は気がついた。

「な、なぁ、実……」

自分は彼に、まだ訊いていないことがある、と。

「ん?」

体の向きを戻して前を向いたまま口を開いた大河に、実が少し覗き込むように顔を寄せながら訊き返してくる。
しかし大河は何故か彼を振り向けず、そのまま質問を投げた。

「実は…、そ、その……気持ちよかった、か?」

自分には訊いてくれたが、あのとき実は、頷いた大河に対して"よかった"と笑ってくれただけで、彼自身の感想はくれなかったから。

「お、俺が相手で……その……」

自分を欲しがってくれたのは、体を繋げる前で。
実際シテみてどうだったのだろうと……大河は急に不安になってきたのだ。
でもきっと大丈夫だと、同じ答えが返ってくると、そう信じていた。
信じていたのに―――

「ん?ん~……そうやなぁ」

大河から少し顔を離して、考えるような声を出した実が言ったのは、


「……なんていうか、こんなモンなんかな…って感じ?」


相変わらずのクールな声で、大河の全身を冷えさせるような答えだった。

スポンサーサイト

Menu

プロフィール

BONNIE

Author:BONNIE
FC2ブログへようこそ!

最新記事

カテゴリ

検索フォーム

QRコード

QR