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【  2018年11月  】 

パンドラの箱 4-3

4:コワレモノ

2018.11.01 (Thu)

その後の稽古は、大河の手助けもあって、直希もそれなりに卒なくやりとげた。頭からすっぽり抜けがちな段取りが減るにつれ、焦りも消えて。思わず動きを忘れそうになったり判断力を失えば、大河がその都度自然な流れの中で指示をくれるから、それが積み重なれば本来の感覚が戻ってくる。「ええやん、その調子」合間を見てはそんな風にこっそり声をかけてくれる大河に、仲間も同調してくれる。そうすれば自然に直希にも笑顔が出て、...

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パンドラの箱 4-4

4:コワレモノ

2018.11.02 (Fri)

大河は、背後から自分を窺うようについてくる直希に気づきながらも、特に彼に声をかけることはしなかった。彼を横に並ばせないことも、彼に触れないことも、意図的だ。直希はもう終わった相手で、もう相棒にも戻れなくて、今はただのメンバーなのだからとはいえ、この距離感の不自然さはよく分かっている。こんな風に逃げる自分が、本当は嫌だと思う。しかしこの距離を少しでも縮めてしまえば、自分はきっと彼の口車に乗せられると...

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パンドラの箱 4-5

4:コワレモノ

2018.11.03 (Sat)

稽古場に戻ってからも、大河は手早く身支度を済ませていた。濡れている髪はほとんど乾かしておらず、肩にかけたタオルでガシガシと拭きながら適当に手で直しただけにして。「お疲れ」バッグを掴んで愛想笑いのような笑顔で去っていこうとするから、「待って」思わず直希は、大河の腕を掴んで引き止めていた。それだけで、大河の体が強張るのを感じて。自分に怯える彼が、ただただ悲しい。「送るから。もう少し待って」掴んだ腕を離...

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『パンドラの箱』第4章アップ完了

あとがき

2018.11.03 (Sat)

第4章、完了しました。あれ、直希は諦めモード? 大河も大河で、今回は直希に流されません。ついでに何か言っちゃったようです。諦めモード&追いかけない直希、もっと粘れよって感じですね。たった2週間ギクシャクしただけでねぇ。これじゃあ実に取られても仕方がない。ていうかこんな男に大河は渡さん!(←親心)こちらの直希は、メインの彼と違って全然いいとこないですねぇ。顔がいいだけのダメ男です、いまのところ。でも、...

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パンドラの箱 5-1

5:決意と決別

2018.11.05 (Mon)

【5:決意と決別】「ごめんごめん、ちょっと遅くなった」帰りがけに近所のスーパーで買物をしてから実のマンションに戻った大河は、リビングのソファでテレビも点けずに寝転がって雑誌を読んでいた実に声をかける。「売り場のおっちゃんがな、エビに値下げシール貼ってたから、ちょっと待っとったら」主婦のようなことを言って笑う大河に、実もプッと笑った。どんなに名前が売れようが金を稼ぐようになろうが、どこまでも庶民的な...

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パンドラの箱 5-2

5:決意と決別

2018.11.06 (Tue)

「好きやなんて、アイツから初めて言われた。驚いたわ」ハハっと大河が笑っても、実は何も言葉を返してこない。実は、内心ガックリと項垂れていた。自分が知っていて大河に教えてやらなかったこと、それを直希は自ら言ってしまったのかと。ここ数日は大河を刺激しないように様子を伺っていた様子の直希だったが、あれ以来初めての2人きりの空間で、我慢の限界を超えたのかもしれない。稽古場での自分と大河のやりとりを見てきた視...

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パンドラの箱 5-3

5:決意と決別

2018.11.07 (Wed)

「あ、」夕飯になるものを探していた直希は、冷凍庫から出てきた保存袋に目が止まった。それは、豚の生姜焼き。大河が作ってくれたもので、多めに作って冷凍してくれていたことを思い出す。『せっかくならたくさん作って冷凍しといて欲しいな。俺、この生姜焼き好き』いつだったか自分がそう言ったのを覚えてくれていて、あの日は最初から沢山の分量で作ってくれたのだ。『冷凍しとくからな、なるべく早めに食えよ?』あれはどれぐ...

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パンドラの箱 5-4

5:決意と決別

2018.11.08 (Thu)

リビングのソファに並んで、実が淹れてくれたコーヒーを2人で飲む。テレビも点けず、何となく実が広げてくれたファッション雑誌を大河も覗いて、時折目に付いた洋服について軽く会話を交わして。梅雨も明け、暑さ厳しい夏の夜。エアコンで程よく冷えた部屋は、寒がりの大河には若干冷えを感じたのか、「…ックシュンっ」思わずくしゃみをすれば、自然に実の腕が大河の肩に伸びた。「寒いか?」抱き寄せられて、覗き込まれて。心配...

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パンドラの箱 5-5 ※微R-18

5:決意と決別

2018.11.09 (Fri)

*こちらは軽くはありますがR-18ページです。*ご理解ある方のみお進み下さい。人気ピザ店の人気トップ3メニューも、直希にとっては、ただ空腹を満たすだけのもの。デリバリーピザでは一番美味しいと思っていたはずが、何も味がしなかった。ソファにぼんやりと座り、スマホを眺めて。読まれることのないメッセージを彼に送るのは、この2週間ほぼ毎日していること。しかし彼に最後通告とも取れる言葉を言われた今日は、送る勇気は...

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『パンドラの箱』第5章アップ完了

あとがき

2018.11.09 (Fri)

第5章、完了しました。ピザ屋の名前が雑ですみませんm(__)m大河は実との恋を選びました。おかげで直希は、立ち直れないほどに意気消沈です。今までのツケが回ってきたというか、今度は直希が置いてけぼりをくらってます。グループメンバーとしては変わらない関係性を築きつつも、決定的な亀裂が入ってしまった直希と大河。大河は着実に次なる道へ進み始めてしまっていますが、直希は大河の決断を受け入れ立ち直れるのでしょうか。...

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パンドラの箱 6-1

6:強硬手段

2018.11.12 (Mon)

【6:強硬手段】「実、ちょっといい?」イベント会場控室。リハーサルを終えて実がシャワーに向かう直前、大河が先に出て行ったのを確認した直希が近づき、そう声をかけてきた。―――やっぱ来たか…扉のドアノブから手を離し、実は内心溜め息をつく。しかし実際は顔色ひとつ変えずに、「何?」直希を向いた。こちらを真っ直ぐに見つめてくる直希の目は、とても強い視線だが、「どうしても話がしたいんだけど、時間もらえない?」断る...

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パンドラの箱 6-2

6:強硬手段

2018.11.13 (Tue)

「で、話って何?」自販機で買ってきた缶コーヒーを手にソファに腰を下ろすと、実は手にしていた2本のうち1本を、突っ立ったままの直希に差し出した。直希は小声で「ありがとう」と呟きながらそれを受け取ったが、開封する事も無ければ座る様子も無い。「とりあえず座ったら?そこで立たれてると落ち着かないんやけど」隣に立ったままジッと見下ろしてくる直希を振り返り、実が隣に促せば、「実…」目の前に回ってきた直希が。実...

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パンドラの箱 6-3

6:強硬手段

2018.11.14 (Wed)

実に連れられて直希の側にやって来た大河は、気まずそうに俯いて目を泳がせている。「大河、先に帰れって言わんかったか?俺」頭を撫でながら、実が彼を覗き込むように、まずそう問うと、「2人が、残ってるって気づいたから…」大河が、ボソリと答えて、「心配で…引き返した」素直に打ち明け、少し顔を上げてくる。実に叱られるかと伺うような視線に、実はまた優しく笑った。「俺を心配してくれたんか?」「2人を…」「正直やな、...

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パンドラの箱 7-1

7:幸福の選択

2018.11.15 (Thu)

【7:幸福の選択】「俺、実と寝た」大河のその告白に、直希がピタリと震えを止めて、目を見開く。後ろで聞いていた実もまた、目を丸くしていた。しかしすぐにハッと気づいて、大河を止めようとするのだが、「実の気持ちが嬉しいし、この人となら一緒に進めそうやって思った。だから寝た」表情を変えずに大河は言葉を続け、またもやその言葉を最後に付ける。淡々と告げる大河に、実は頭を抱えた。―――このアホが…いったいどこまで馬...

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パンドラの箱 7-2

7:幸福の選択

2018.11.16 (Fri)

すると、大河の顔も、歪んで。また俯くと、そんな大河の肩を、実が優しく抱いた。「さて、どうしますか?大河くん」震える体を落ち着かせてやるように、軽く抱き寄せる。「また好きになれそうか?それとも…そもそもまだ好きか?」核心をついてやるように問いかければ、大河は一層、下を向いて唇を噛みしめる。それがもう答えだと、実は思った。「直希は、俺とお前の事を知った上でも、お前がええんやってさ。そんなことでお前の魅...

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パンドラの箱 7-3

7:幸福の選択

2018.11.17 (Sat)

「ホンマにもう、頼むで」直希の言葉がいちいち惚気に聞こえてきて、実は苦笑いでそう告げると、大河の腕を引いて一緒に立ち上がった。そして直希にも手を差し出してやり、「ほら、もう立て。聞けば聞くほどムカつくわ」さっさと話を終わらせようと、彼を立ち上がらせる。そして隅に放っておいた2人分のバッグを取って戻り、直希に押し付けて。そのまま視線をずらせば、ジッと見上げてくる大河と目が合った。「実…」「ん?」「……...

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『パンドラの箱』第6&7章アップ完了

あとがき

2018.11.17 (Sat)

ようやく直希が持ち前のしつこさを発揮。最初こそ大河の心は動かず、挙句の果てにトンでもない発言まで飛び出しちゃいましたが。最終的には直希の粘り勝ちです。泣き落とし作戦、だいせーこー。形勢逆転のチャンスを捨てても大河の幸せを願い、手を引いた実。本当に良い奴&切なすぎる結果になってしまいました。貧乏くじ感が半端ないですね。彼への救済処置は、いろいろ考えています。ちなみに。今回は序盤の直希が酷すぎるという...

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パンドラの箱 8-1

8:メビウス・ループ

2018.11.19 (Mon)

【8:メビウス・ループ】日の落ちかけた夜の道を、2人はそれぞれ自分の車を走らせて。マンションの駐車場に停めた直希が、マンションの入口付近まで歩いて待っていること数分。いつものコインパーキングに車を停めてきた大河が現れた。「入ってたらええのに」わざわざ待ってる必要なんてないだろうと、大河が首を傾げる。そんな彼は、またもや手ぶらだ。「大河、荷物は?」「荷物?ああ、車に置いてきたけど」「何で?」「何でっ...

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パンドラの箱 8-2

8:メビウス・ループ

2018.11.20 (Tue)

大河の荷物を取るためにコインパーキングへ向かい、そのまま近くの弁当屋で弁当と惣菜を買って。帰りがけにコンビニで飲み物やアイスを買い足して、2人は直希のマンションへと帰った。互いの洗濯物を一緒に放り込んで洗濯機を回し、その間にビールと共に夕飯を摂る。ダイニングテーブルを置かない直希の部屋では、リビングのローテーブルで食事も摂る。床にクッションを置いて2人で並べば、肩がくっつくほどの距離感だ。何気なく...

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パンドラの箱 8-3

8:メビウス・ループ

2018.11.21 (Wed)

直希は、気づいたのだ。大河の体から一気に流れた緊張感と、強張り。身構えた彼の、その意味を。彼が生理的反応のように怯えたのは、感情が突っ走ったときの自分が何をしてきたかを物語っていたのだ。それは、こんな風に反射的に身構えるようになるほど、何度も……「俺とするの…辛かった?」もしかしたら、自分とのセックスはずっと苦痛でしかなかったのではないかと、そこまで考えてしまう。喘いだ声は、苦悶の声だったのではない...

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パンドラの箱 9-1 ※R-18

9:はじめて

2018.11.22 (Thu)

*こちらはR-18ページです。*ご理解ある方のみお進み下さい。【9:はじめて】浴室に入っても、直希はシャワーの下で何度も何度も彼の唇を貪った。リアルな彼の感触は気持ちよすぎて、すぐに暴走しそうになる。必死で応えてくれる大河も、息苦しさに眉は寄せていても、決してそこに苦痛さは感じられない。「ん……あっ…」抱き寄せた体の、胸の突起に触れれば、そんな快感の声もあがる。季節を問わず365日真っ白な大河の肌は、シャワ...

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パンドラの箱 9-2

9:はじめて

2018.11.23 (Fri)

「……え?」急に止まった刺激に呆けた大河が、ぼんやりと直希を見上げる。「どこ触られて、どこにキスされた?」「……直希?」「……大河のどこに、実は…」「…………」「…………」「…………」「~~~だぁぁあもう!やっぱ今の無し。ごめん!」自分で言っていて自分で追い詰められて、慌てて直希は全てを打ち消した。直希に言われた意味を理解したのか戸惑うように視線を逸らしてしまった大河を抱きしめて、「そういうの関係なかったよね。いい...

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パンドラの箱 9-3

9:はじめて

2018.11.24 (Sat)

「こんなんじゃ、俺たちどうせ続かんよ…」今回のことが直希にとってネックになっている限り、何かにつけて彼の心には蒸し返されてしまうだろうと、大河は思うのだ。「お前と、プライベートな付き合いは、これからはできると思う。やっぱ大事な相棒やって思うし。お前が望んでくれるなら、俺はお前とそういう付き合いはしたい。でも……だからこそ、もう失敗は嫌や」「大河……」「お前が好きやけど…俺のしたことが引っかかるなら、ギク...

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パンドラの箱 9-4 ※R-18

9:はじめて

2018.11.25 (Sun)

*こちらはR-18ページです。*ご理解ある方のみお進み下さい。大河の笑顔に直希もホッとして笑顔になって、また彼に口づけながら、体に触れていく。実には全身触れられたという以上、丁寧にくまなく撫で上げながら彼の体の熱を再び上げていき、そして唇で、触った後を辿っていった。それから再び彼の自身を掴んで、口に咥えれば、「なっ…!ちょっ、直…え?!」普段は自分がすることの多いその行為を真っ先に直希がしてきたことに、...

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パンドラの箱 9-5

9:はじめて

2018.11.25 (Sun)

「どうしよう、痛かったよな?」引き抜いた指を確認すれば、出血は無さそうだったが、「だ、だいじょ…ぶ…」コクコク頷いてそう言ってくれている大河は、言葉とは裏腹に痛みに深く眉を寄せ、顔を歪めている。「ごめん俺、加減間違えた」「いや、だ、大丈夫…」「無理しないでいいよ。俺が大丈夫じゃないよ。ああ、ホントにごめん」大河を抱きしめて、頭を撫で続ける。彼から痛みが消えるまでは、こうしていようと。「直希、どうした...

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パンドラの箱 9-6 ※R-18

9:はじめて

2018.11.26 (Mon)

*こちらはR-18ページです。*ご理解ある方のみお進み下さい。「力、抜いてね」そう言いながら体を起こした直希は、大河の脚を抱え直すと、蕾に熱い自身をあてがった。枕を掴んだ大河が、目を閉じる。そして、「…ぅあっ!」圧倒的な質量を以って入り込んでくる、直希の熱。指とは比べ物にならない、久しぶりの圧迫感に、大河は思わず、呼吸も忘れてしまった。「大河、息吐いて」直希に言われて、漸く小さく息を吐くと、その隙に、...

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『パンドラの箱』第8&9章アップ完了

あとがき

2018.11.26 (Mon)

1年の習性で、直希に遠慮したり、直希の行動が若干トラウマになってる大河です。とっくに両想いだったのに無理強いの連続だった日々、たしかにキツいですね。でも直希の誠実かつ甘い説得で、何とか大河も心が解れた様子。ようやく抱き合えました。そしてベッドに行ったら行ったで、結局同じことで揉めるバカップル。でも直希が必死で大河を宥めて、何とか仲直り成功です。次章は、2人が恋人同士として初めて迎える朝です。このお...

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パンドラの箱 10-1

10:あるがまま

2018.11.28 (Wed)

【10:あるがまま】それから、結局2回目でギブアップした大河を直希が抱えるようにして、2人で風呂に入って。事後のベッドで直希は大河を抱きしめながら、改めてこれまでの経緯を打ち明けた。無理強いした理由も、怖気づいた理由も、自分本位な驕りが邪魔していたことも正直に。そんな直希の告白を驚いた顔で聞いていた大河だが、「アハハ……何それ」不意に、呆れたように笑って。「アホやなぁ。もっと早く言うてくれたらよかった...

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パンドラの箱 10-2

10:あるがまま

2018.11.29 (Thu)

大河をソファに引き上げ足を上げさせて横向きに座らせると、直希は自分も同じようにして後ろから彼を抱きしめる。「朝メシ食った?」「いや、まだやけど…」「腹減ってないの?」「ん~」頭をポリポリと掻いて困ったように首を傾げている大河は、まだ若干顔が赤い。そのおかげで、直希は"なるほどな"と気づいた。昨夜の余韻が残る体のおかげで、準備するのが面倒なのか、と。「トーストでいい?あ、パンと卵と牛乳あるからフレンチ...

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パンドラの箱 10-3

10:あるがまま

2018.11.30 (Fri)

2人並んで「いただきます」と手を合わせてから、多少時間が経ってしまったといはいえ"運動後"の体には最適の、栄養も糖分もたっぷりの朝食にありつく。男らしくフォークでガブッと噛んだ大河は、一口めをしっかりと呑み込んでから、「あ~、やっぱ美味っ」直希を見て、また顔を輝かせた。「よかった。これ、俺の自慢の手料理って言えるかな」いつもの味にできたなと冷静に考えながらそう答えた直希は、無邪気に喜ぶ大河の笑顔に、...

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