FC2ブログ

更新履歴

さわりを読む▼をクリックすると更新された内容の冒頭部分がご覧になれますので、久しぶりのご訪問の方はこちらで未読・既読のご確認ができます

日付別の更新チェックはカレンダーの日付をクリック ▼

【  2019年03月  】 

女は災い 8-1

8:交渉

2019.03.01 (Fri)

【8:交渉】車の中で、千田は一言も喋らなかった。ただ俯いて、なんとか逃げ道を探しているようにも思える。陸は敢えて言葉はかけず、ただ真っ直ぐに、自分のマンションへと車を走らせた。マンションに着いてからも、千田は特に抵抗を見せなかった。陸に手を引かれれば素直に車を出て、そのまま付いて来る。しかし一度でも手を離したら逃げ出しそうで、陸はしっかりとその手を繋いでいた。部屋に着き、玄関に招き入れられたところ...

PageTop▲

女は災い 8-2

8:交渉

2019.03.02 (Sat)

陸は体を離し、ゆっくりと、千田の頬に触れる。千田は一瞬ビクンとして顔をそらそうとしたが、「美香のこと、言えなかったのは、決してやましいことがあるわけじゃない」今更、打ち明けても遅いかもしれないけど。と、そう切り出した彼に、千田の視線も戻った。「そもそもアイツとは、最初から別れるまで、ずっと何もしてへん」こんな話、呆れられるだろうけれど…「美香も俺も、互いをそういう目で見たことなんて、一度も…」はっき...

PageTop▲

女は災い 8-3

8:交渉

2019.03.03 (Sun)

すると、「これを……」陸はそう言って、ソファ脇にあったバッグから封筒を千田に差し出した。「え……?」「お前に。渡してくれって…美香が」「??」警戒しながらも千田は受け取り、封を開ける。中に入っていたのは、1枚の写真だった。「……これ」それは、今回の舞台の1シーンを、舞台袖から写したもの。今回の写真集用に入っていたカメラマンが撮ったらしきもので、ブレのない写真。きっと彼女が1枚もらって、それを千田にくれた...

PageTop▲

女は災い 8-4

8:交渉

2019.03.04 (Mon)

「で、結局何だったわけ?あれ」陸が千田を連れ去って、かれこれ1時間以上。完全に熟睡している幸樹と幸田に大河が毛布と布団をそれぞれかけてやっていると、後藤がぼんやりとそう言った。誠は早朝の仕事があるからと、30分ほど前に帰ってしまっている。「あんま詮索しない方がいいっすよ」直希は後藤に水を渡してやりながらそう忠告すると、テーブルのゴミを集めた。「詮索?」「そ」「そうやでぇ後藤。ていうかお前、もう少しま...

PageTop▲

女は災い 9-1

9:美しい人

2019.03.06 (Wed)

【9:美しい人】「あ~あ、とられちった…」お気に入りのソファ(兄からのプレゼント)を陣取って眠ってしまった後藤にぶつぶつと文句を言いつつも、大河は寝室から掛け布団を持ってきてかけてやった。幸樹と幸田に毛布と布団をとられ、後藤に夏用布団をとられ、結局自分たちが使えるのは客用の布団1枚だ。「ていうか、俺どこで寝るねん」はあと溜め息をつくと、一緒に片づけを手伝ってくれていた直希がキッチンから戻ってきた。「...

PageTop▲

女は災い 9-2 ※R-18

9:美しい人

2019.03.07 (Thu)

*こちらはR-18ページです。*ご理解ある方のみお進み下さい。酔いが醒めていたとはいえ大量のアルコールを摂取した千田の体はおぼつかなく、陸は抱えるように寝室へ引きずり込んで、ベッドに押し倒した。千田のトレードマークであるサラサラの黒髪が、シーツに散らばる。「有介、こっち向いて」頬に手を添えて、顔を上に向かせる。唇を塞げば、千田の長い腕が首に絡んできた。陸が腰を押し付ければ、ぶつかったそこは、自分と同じ...

PageTop▲

女は災い 9-3 ※R-18

9:美しい人

2019.03.08 (Fri)

*こちらはR-18ページです。*ご理解ある方のみお進み下さい。「あっ!やっ…あぁっ」「力抜いて……」後ろを解す指が増えるたびに、陸がそう囁く。いつもこうして誘導してくれる陸の言葉は、千田にとって呪文のようだ。いつのまにか3本入った指がナカでバラバラと動きながら、的確な場所を突いたり擦ったりしてくる。前も後ろも陸に翻弄されて、千田は頭が真っ白になっていく。このままじゃ、自分だけが先にイッてしまうかもしれな...

PageTop▲

女は災い 10-1

10:嵐のあと

2019.03.09 (Sat)

【10:嵐のあと】一週間後。某テレビ局。POLYGONレギュラー番組スタジオ収録現場。「チ~ダちゃん」前室のテーブルに座って髪を直してもらっていた千田が、声をかけられて振り返れば。「あ、大河さん」あれ以来、会うのは初めての大河。衣装であるパーカーのヒモをくるくると回しながら楽しげな大河はやはり明るくて、千田も笑顔になった。「川口さんから聞いたで~。夏の連ドラ、主役やって?やるやんかぁ~」「それね、オチがあ...

PageTop▲

女は災い 10-2

10:嵐のあと

2019.03.10 (Sun)

一方大河は。「…昨日のラジオ、だいぶ言うてくれてたな」「ふふ、聴いてくれとったん?あれな、評判ええで~」今日もサディスティックな笑顔をみせる陸にひるむことなく、そう言葉を返した。陸が言っているのは、昨日放送された、RAGING THIRSTのラジオ放送の件。実と2人で収録したらしきその内容は、何かの話の流れで陸の天然ネタになり。すると2人は待ってましたとばかりに、陸の天然エピソードを繰り広げてくれたのだ。おかげ...

PageTop▲

女は災い Epilogue

Epilogue~神出鬼没の真相~

2019.03.11 (Mon)

【Epilogue~神出鬼没の真相~】番組収録後。都内某居酒屋。「あのさ、間違ってたらごめんね?」大河と幸田と幸樹が何やらくだらない言い合いを繰り広げたのを機に、千田は目の前の直希にそう話を切り出した。「ん?」隣の大河の後ろにさりげなく手を置いて距離感ゼロで座っている直希が、首を傾げて千田を見る。「最初、俺のこと嫌いだったよね?」千田らしいストレートな物言いは、バカ話トリオの注意すら引いてしまった。一瞬で...

PageTop▲

『女は災い』完結しました&次回作予告

あとがき

2019.03.11 (Mon)

陸×千田。『陸、(再び)地獄を見る』編でしたw今回は陸×千田を軸におきつつ、直希×大河カップルをからませてみました。というか直希がもう、ダメですね。風呂場だの寝室入口(&寝てる友人アリ)だの、やりたい放題w何ていうか、絶妙な2人なんです、私的に。大河が何気に無自覚の小悪魔だし、直希はアブノーマルが似合うし。陸×千田と直希×大河の一番の違いは、受けの性格でしょうね。同じ無自覚小悪魔でも、大河は負けず嫌いで気...

PageTop▲

処方箋~はじめに~

処方箋(春×歩)

2019.03.14 (Thu)

久々の春海&歩カップル。時期としては、前作『女は災い』のちょっと後ぐらい(2月ぐらい)です。忙しさやら何やらでちょっぴりネガティブな気分になっている栗ちゃん。そんな彼の元気の素は…?★読む...

PageTop▲

処方箋-1

処方箋(春×歩)

2019.03.14 (Thu)

2月。関東某所。ビジネスホテル。見慣れない扉にカードキーを差し込むと、カチャリと小さく音が鳴った。少し重いその扉を開けると、真っ暗な部屋が視界に入る。「栗原、何ボーっと突っ立ってんの?」ホームシックにでもかかってんのか~?と、開け放たれた扉の前でボーっとしていた栗原に対して、共演者の俳優が可笑しそうに声をかけてきた。「なに言ってんだよ、バカ」我に返った栗原は、俳優の肩を叩いて笑う。すると彼もフフッ...

PageTop▲

処方箋-2

処方箋(春×歩)

2019.03.14 (Thu)

「そうだよ。ハルさんが俺に掛けてきたんだろ?」『ああ、そっか。そうやね』「何」『え?何が?』「何が、って……。この電話だよ。どうかした?」『え?あぁ…いやぁ、これといって用は無いねんけどな』「……?」『栗ちゃんの声が聞きたくなって』余りにも突然に、余りにも恥ずかしげも無く。彼―――春海が、甘い言葉をサラリと吐くものだから。「は?あはは、何それ」それがあまりにも彼らしくて思わず笑いが込み上げてきた栗原は、そ...

PageTop▲

短編『処方箋』あとがき&次回作予告

あとがき

2019.03.14 (Thu)

春海×歩の、「栗ちゃん、愛を自覚する」編でしたwwこのお話には特に18禁ページは無いので、リバ関係にあるこの2人の場合は春海×歩ってわけでもないですが。精神的立場として、って意味で春海×歩と表記しています。普段そこらじゅうで歩に愛の告白をかます春海ですが、改めてってなると急に恥ずかしくなったようですね。言い逃げって、ねぇ。でも歩にはじゅうぶんすぎるほど効果があったようで、結果オーライってことで。ちなみ...

PageTop▲

COOL~はじめに~

COOL(実×大)について

2019.03.19 (Tue)

COOL~はじめに~※このお話はアナザーストーリーとなります。"もしも大河の相手が○○だったら…"というお話です。登場人物も世界観も同じですが、お話はメインとは独立しております。実×大河。付き合い始めて1か月後の、大河の誕生日。メインの直大カップルの時期ですと、『恋人たちのクリスマス』よりちょっと前ぐらいの時期設定です。いつもクールで"省エネ恋愛主義"な実は、大河の誕生日にすら気付いてない様子。互いに長く抱え...

PageTop▲

COOL Prologue

Prologue

2019.03.19 (Tue)

【Prologue】惚れたら負け―――そんなことは、自分もよくわかっている。しかも相手が、才能・知性・美・色気・男気の5拍子が揃った人間となれば、負けた感100%になるのは尚のこと。だから心配で不安で仕方がないのは、この関係が始まってからずっと続いている。とはいえ。それを彼に見せることは、それ自体がいけないことだとも思っている。面倒な恋愛を嫌う彼に、合わせるべきなのだと。彼の周囲を懸念していちいち目くじらを立て...

PageTop▲

COOL 前編-1

前編:言えない

2019.03.19 (Tue)

【前編:言えない】12月14日。事務所内稽古場。「大河、どうしたの?難しい顔しちゃって」着替えを終えた直希が、しかめっ面でスマホを睨みつけている大河を覗き込んだ。年明けの舞台公演に向けた稽古を終え、それぞれが次の仕事や帰宅へと去っていく稽古場内。次の現場はスタジオ作業だからと高瀬をそのまま事務所作業に戻らせてやった大河が、急に不貞腐れたような表情に変えたのを、この相棒は見逃さなかったのだ。「せっかくの...

PageTop▲

COOL 前編-2

前編:言えない

2019.03.20 (Wed)

「なあ大河、恋人の誕生日すら気にしないような相手なんて、やめときなよ」大河のように周りを愛し周りから愛される人間には、ふさわしくないと。直希は優しく窘める。「どんだけ好きか知らないけど、でも誕生日って大事だろ。そう思わない?だってさ、例えば俺にとっては、大河の誕生日って大事だよ。恋人じゃなくたって、大事な相棒だから。だから、大河が生まれた日は俺も大事」「直希…」「それをさ、恋人ともあろう人間が、気...

PageTop▲

COOL 前編-3

前編:言えない

2019.03.21 (Thu)

スタジオに着いた大河は、昨日のうちに実から渡されていたデモを流しながら、ひたすらペンを走らせていた。奇しくも実からもらったメロディは、心をかき乱すような激しさのあるイメージ。それは自分の心がとげとげしくなっているせいかどうかは分からないが、大河はすらすらと言葉が浮かび、ぶつけていた。おかげで、「あれ、なかなかエエ感じやん」割と満足のいくものが出来上がって。実が来るのはもう少し先になるだろうからと、...

PageTop▲

COOL 前編-4

前編:言えない

2019.03.22 (Fri)

「あの、な?」「ん?」「その……」実に鬱陶しがられない程度に軽く…なんて、思うのは簡単だが、それを実行に移すのはひどく難しい。大河は再び眉間に皺を寄せながら頭の中で必死に言葉を選び、「今日の…CM、な?」まずはタイムリーなその話題から出すことにした。「共演相手って、あの…この前と同じ子?えと、ほら…アキが、羨ましがっとった」「そうなん?それは覚えてへんけど、まあ、同じ子やで?」「そ、そか……」「それがどう...

PageTop▲

COOL 前編-5

前編:言えない

2019.03.23 (Sat)

「え、ちょっと、何?」実が慌てて腕を引くが、それを勢いよく振り払う。黙々と荷物をバッグに詰めだした大河に、実も一気に笑顔を消した。「どうしたん大河、帰るってお前…曲作りは?」「続きは家でやる。別に急ぎでもないやん」「え?いや、俺まだ来たばっか…」そんな、戸惑う声にすら苛立って、大河はまだ未開封のカフェオレを実の目の前に差し出すと、「これも返す。俺今日は、カフェオレやなくてブラックの気分やったし」実の...

PageTop▲

COOL 前編-6

前編:言えない

2019.03.24 (Sun)

「だから……」急に頭が空っぽになって、そう呟けば……「…だから、何や?」実の静かな声が、部屋の空気を凍りつかせた。思わず大河が見上げれば、実の視線とぶつかって。「俺たちはバランスが悪いって、強引に繋ぎ止めてきただけやって。そんなこと考えて、そんなこと話して。"だから"って、何?だからお前は、俺と別れたいって、そう言おうとしてるんか?」揺れる彼の瞳が、また大河を惑わせる。「……俺、お前が分からん」こんな時に...

PageTop▲

『COOL』前編アップ完了

あとがき

2019.03.24 (Sun)

実、意外なキレ方しましたねw大河が相当な覚悟で出した別れ話を"言語道断"と4字熟語でバッサリ切り捨てる始末。 "俺は認めない"って言葉を前に付けたからニュアンスで伝わったようですが、偏差値低めの大河には難しい言葉ですね。そういうとこが実の無神経なとこ。…え、違うかな。でも実、"誕生日"って言いましたねぇ。いつ気付いたのかな?あ、ちなみに、こちらのお話で大河たちが稽古してる舞台っていうのは、メインの方で陸×...

PageTop▲

COOL 後編-1

後編:五十歩百歩

2019.03.27 (Wed)

【後編:五十歩百歩】実の言葉が、大河の頭の中で何度も反響する。―――俺の誕生日…って、言うたか?大河は信じられなくて、聞き間違いかと思うものの、実はまだ眉をひそめたまま、「何て言うて誘われた?誕生日って知ってるんやろ?そいつ。それとも知らない振りして誘ってきたんか?」大河が抵抗をやめたことをいいことに、またもや両肩を掴んで覗き込んで同じ単語を入れてくる。「なぁ大河、誰やねん」「実…俺の誕…」「アカンで行...

PageTop▲

COOL 後編-2

後編:五十歩百歩

2019.03.28 (Thu)

大河が実の次の言葉を待っていると、「アカンで大河、アイツには用心せえ」実が、眉を寄せて不貞腐れた表情でそう言った。「確かにええ相棒なんやろうってのは認める。でもな、あれは場合によっては危険な男やぞ」「…へ?」「アイツは、お前となら、友情でセックスできるタイプや」「…セ…―――は、はあ!?何言うて…」「本人がそう言うてるんや。間違いないで」「え……」『大河なら俺、抱ける自信あるわ。大河が変な虫にくっつかれる...

PageTop▲

COOL 後編-3

後編:五十歩百歩

2019.03.29 (Fri)

「俺の何が、お前にあんなこと言わせた?」「………」「お前はいつから、俺の気持ちを疑ってたんや?」気持ちを疑われていると、それは実も、この一連のやり取りで何となく気付いていた。でも、その理由が分からない。大河の不安や苛立ちを募らせたのは、それを爆発させたのは一体何だったのかと、考えてみても実には何も浮かばなくて。ただひとつ予想できるのは、言葉が足りない上に失言の多い自分だから、大河を知らず知らずのうち...

PageTop▲

COOL 後編-4

後編:五十歩百歩

2019.03.30 (Sat)

そんな、実の伝えたい気持ちは、大河にも正確に伝わっていた。だから大河は、今更気付いたのだ。自分が思っていたよりも実は、自分を好きなのかもしれない、と。そんなことを、本気で。しかし、ならば何故……「……俺みたいな奴に、何でそんなこと思うねん」たとえば兄と千田のような間柄であれば、実がそう思ってくれるのもわかる。大河だって、実とそうなれると信じていた。でもそうなれなかったのは……つまりは、自分と千田の違いな...

PageTop▲

COOL 後編-5

後編:五十歩百歩

2019.03.31 (Sun)

「あれ、何だよ無理かよ~~」帰宅したばかりのリビングで、直希は大河からのメッセージを読んで口を尖らせた。完全に来てくれるムードだったのに、と、作業延長を下したであろう実に悪態をつく。この鬱憤は本人にぶつけてやるとばかりに、『リーダーのバーカ!俺と大河の誕生日デートを無駄にしやがって』そんなメッセージと悪意のこもったスタンプを送り付けてやった。「ふんっ。いいよ、明日は俺が1日遅れのお祝いしてやるし」...

PageTop▲

前月     2019年03月       翌月

Menu

プロフィール

BONNIE

Author:BONNIE
FC2ブログへようこそ!

最新記事

カテゴリ

検索フォーム

QRコード

QR