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【  2019年05月  】 

最愛 5-1

5:臆病者の嘘

2019.05.01 (Wed)

【5:臆病者の嘘】2人きりになったリビングのソファに、陸と千田は並んで座っていた。先ほどまで同じ空間に居た直希は、もうこの場には居ない。"行くべき場所"へと、向かっていった。「ずいぶんペラペラ喋ってもうたな」大河に怒られるで、と陸がフッと笑いながら呟く。でもその陸も、千田の話を聞いて、納得したのだ。『冷めるわけがない。根拠はある』数日前、陸が打ち明けたときに言った、千田の言葉の意味を。大河が直希に冷...

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最愛 5-2

5:臆病者の嘘

2019.05.01 (Wed)

『俺、訊いたんだ。大河さんは、どんな風に鈴野が好きなんですか?って…』ストレートに思わず訊いてしまった千田に、大河は……*****数週間前。「大河さんは、どんな風に鈴野が好きなんですか?」ソファに寝転ぶ大河に、ソファを背に座っていた千田がそう問うと、「ん?そうやなぁ…」あまりの直球に一瞬驚いた顔をしたものの、大河はすぐに優しく笑って、少し考えて。「敢えて考えることがないぐらい、って感じかな」まずは、そ...

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最愛 5-3

5:臆病者の嘘

2019.05.02 (Thu)

ようやく動き出した道路を、直希はひたすら走る。昼から何も食べていない腹は空腹のはずだが、不思議と何も感じず。定食屋にも弁当屋にもコンビニにも見向きもせず、ノンストップで車を走らせていく。陸のマンションで大河とのそんな会話を教えてくれた千田は、微笑んでいるのに、瞳は潤んでいた。『鈴野のこと話してる大河さんは、ずっと笑ってたよ』穏やかな顔をしていたと、本当に幸せそうだったと。自分まで幸せな気持ちになれ...

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最愛 5-4

5:臆病者の嘘

2019.05.03 (Fri)

「ありがとう誠さん」車を降りトランクから自分の荷物を出した大河は、隣の誠を見上げた。「あと、ごちそーさまでした」「ハハ、ええよ。お前は火曜日やったっけ?あっち戻るの。寒いから早く入りな」マンションの軒先になるべく車を近づけ、エントランスまで一緒に荷物を入れてくれた誠は、大河の背中をポンと叩いて自分も運転席へと足早に向かう。タクシーで事務所に寄り、誠の車で事務所を出た後、通りがかりのレストランで大河...

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最愛 5-5

5:臆病者の嘘

2019.05.04 (Sat)

玄関を開けると、モニターで見たとおり仏頂面で直希が立っていた。大河は無言で彼を中に招き入れドアを閉めるが、靴を脱いであがろうとした直希の腕を強く引いて、その場にとどまらせる。「何しに来た?」自分もサンダルを履いたまま、静かに問う。俯いた顔を上げることができず、ポケットに手を突っ込んでドアに背を預け、ちょうど目の位置にあった彼の腕の雨水を払って誤魔化しながら。すると、「話しに来た」直希も、静かな声で...

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最愛 5-6

5:臆病者の嘘

2019.05.05 (Sun)

すると大河もようやく状況を呑み込んだのか、観念したように体の緊張を解いた。「……兄貴から、どこまで聞いた?」ゆっくりと直希から体を離し、やっと口を開く。「全部」「全部?」「そう、全部」「そうか」要は、陸が知る全ての情報を知ってしまったのだと、大河はすぐに理解した。そしてそれは、大河が知りうるすべての情報でもあるから、「なら、それが全部や。俺が話すまでもないやんか」視線を逸らしてそう吐き捨てたのだが、...

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最愛 5-7

5:臆病者の嘘

2019.05.06 (Mon)

「俺から逃げないで」そして自分自身からも。そう願わずにはいられない。「でもお前は…」「ん?」「もしもお前が俺の立場やったら、それでもお前は同じこと…」「そんなの知るかよ」「は?」「じゃあ大河は、俺の立場だったら?はいそうですか、って離れられる?」「それは……」直希の問いに、またもや大河は口ごもる。予想通りの反応だと、直希は思った。「ほら。実際違うのに、そんなの考えても無駄なんだよ」強さを取り戻した自分...

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『最愛』第5章アップ完了

あとがき

2019.05.06 (Mon)

大河が別れを選んだ理由、いかがでしたでしょうか。愛があるが故の悲しい決断でした。チダちゃん、大当たりでしたね。正解者の千田には、陸との甘い一夜というプレゼントが贈られました。実と直希の意見が一致してるところがありましたね。『もしも○○が××の立場だったら…』って考えて悩むのが嫌い、って。こういうとこが似てるっていうか、良い意味で自己中になれる強さももっているのが、この2人です。だからこそ、大河みたいに...

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最愛 6-1

6:2人のラストシーン

2019.05.09 (Thu)

【6:2人のラストシーン】目的どおり大河から別れを撤回させて、安心した直希が気付いたのは、夕飯をまだ摂っていないことだった。冷凍庫に余りものがいろいろあるから食べていいと許可をもらい、冷凍保存とはいえ、久しぶりに大河の手料理を食べることができて。自分は夕飯は済ませたからと目の前でアイスを食べる大河も久しぶりで、相変わらず美味しそうに食べる彼をじっくり眺めていれば、『食いたいか?』とスプーンを差し出...

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最愛 6-2

6:2人のラストシーン

2019.05.10 (Fri)

集合住宅地の多いこの辺りでも、徒歩圏内にあるコンビニ。直希は、手早く必要なものをカゴに入れていった。ついでに、大河が夕飯中に味見させてくれたアイスを発見して、数量限定だったことに気付き、それもカゴに入れる。それらをレジに持っていけば、既に顔なじみになっている店員がにこやかに応対してくれた。「あ、こんばんは」「どーも」「あれ?大河サンこっち帰ってるんすか?」「うん。今日帰ってきたから、遊びに来た」「...

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最愛 6-3

6:2人のラストシーン

2019.05.11 (Sat)

ベランダに並んで、肉まんを頬張る。寒い外気の中で、口から白い煙を出しながら。「うん、美味いわ」「ね。この時間だとあるって知れてよかったじゃん」「いや、この時間でも売り切れとったんやけど」「どんだけタイミング悪いんだよ」そもそもコンビニの中華まんが売り切れる瞬間なんて、短い時間だ。補充して出来上がるまでの数分だろう。ストック0になる前に補充しているだろうことを考えれば、その数分の間にストックが売り切...

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最愛 6-4

6:2人のラストシーン

2019.05.12 (Sun)

「え?」意外な答えに、大河が顔を向けた。直希はそんな大河の肩を更に引き寄せて、頭をコツンとくっつけて。「別れた男と数日ぶりに会って、本音ぶつけ合った後、雨上がりのベランダで食ったプレミアム肉まんが美味かった。……第一幕のラストシーンは、それにしよう」「一幕?」「そう」と直希は顔を向け、その唇に、迷わずキスをして。「ベランダでプレミアム肉まん食ってる大河が美味そうだったから、俺はたまらずキスをした。俺...

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最愛 7-1 ※R-18

7:最愛

2019.05.14 (Tue)

*こちらはR-18ページです。*ご理解ある方のみお進み下さい。【7:最愛】「…っんん、ふ…っう…」手を引かれて寝室に入り、毛布を剥がれてベッドに寝かされた瞬間、大河は直希に唇を覆われていた。激しくは無いが、深く呑み込んでくるような熱いキス。少しだけ苦しくなって大河が声を漏らせば、直希が少しだけ離れ、唇を舐められる。睫毛が触れるほどの距離で見つめ合っていたら、ぎゅっ…と、握られた手に力が加わって、「今日は、...

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最愛 7-2 ※R-18

7:最愛

2019.05.15 (Wed)

*こちらはR-18ページです。*ご理解ある方のみお進み下さい。直希が片脚を絡めるようにして大河の脚を引き寄せれば、大河もまた、直希の脚の間に片脚を滑り込ませて密着してくる。「……ぅ、ぁ、ぁあっ……」予想通り大河が先に音を上げそうになり、直希の肩口に顔をうずめた。その瞬間、大河の手が、直希の先端を軽く引っ掻いて。「あっ、ちょっと…」一気に駆け上ってきた感覚に、直希は思わず大河から手を離し、彼の手を掴んだ。2...

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最愛 7-3 ※R-18

7:最愛

2019.05.16 (Thu)

*こちらはR-18ページです。*ご理解ある方のみお進み下さい。キスを続けながら、直希はベッドサイドの引き出しに手を伸ばす。器用にそれを引いて、手探りで目的のものを探した。自分の記憶が正しければ、ここにしまったはずだ、と。予想通り、固い箱の感触がして、直希はそれを取り出した。それをいったんベッドに置いて、また手を伸ばす。やはり予想通りまた手に当たったプラスチックボトルの感触を確認して、それも出した。唇を...

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最愛 7-4 ※R-18

7:最愛

2019.05.17 (Fri)

*こちらはR-18ページです。*ご理解ある方のみお進み下さい。それから体を起こした直希は、手に残ったオイルを、ゴムをつけた自分の自身にもつける。それから大河の太股を持ち上げて、「―――っあ…」大河を求めて熱く脈を打つそれを、解したその入口に当てた。「…挿れるよ」「う、ん―――っ、ぁ…ぁあっ」先ほどの数倍もの質量に、大河の体は一気に強張った。同時に、直希は彼の後ろに強く締め付けられる。「っは……大河、息、吸って…」...

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最愛 7-5

7:最愛

2019.05.17 (Fri)

「卑怯だろ、あのタイミング」大河の体を濡れタオルで拭いてやりながら、直希はそう訴えた。当人の大河は、素知らぬ顔でぐっすりと眠りこけていて。ちょっとやそっとじゃ起きないほどの深い眠りに就いている。果てた直後にパタリと落ちてしまったときは失神でもしたのかと心配になったが、単純に体力のスイッチが切れただけであろうことは、規則的な寝息ですぐに気付いたことだ。「天然なんだか計算なんだかわかんないっての」滅多...

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『最愛』第7章アップ完了

あとがき

2019.05.17 (Fri)

大河、マグロ編でした。そしてゴムつき。いや、それが本来は普通なんでしょうが。しかも、書いてて気づいたんですが、ゴムだのベビーオイルだの、そのあたり表現するっていうのが寧ろエロい気が…直希にゆっくり優しく抱いてもらってるのに無自覚に煽る大河、アカンなぁ。でも、大河をそういう体にしたのは直希ですからね。仕方ないです。さて、暗く長かったお話も次回第8章で最終章となります。共に歩くことを決めた2人というこ...

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最愛 8-1

8:決意の助走

2019.05.20 (Mon)

【8:決意の助走】3月27日。月曜日。「ん……?」朝、大河が目を覚ますと、直希はもう隣に居なかった。「あれ…?」そもそも自分がどのタイミングで眠ったかも分からず、しかし体を綺麗にして服を着た記憶が無いことは確かなので、直希がやってくれたのだろうことは想像がついた。そしてふと耳を澄ませば、リビングから音がしていて。大河はぼんやりした頭を数回振ってから立ち上がると、寝室を出た。リビングの扉を開いて見えた...

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最愛 8-2

8:決意の助走

2019.05.21 (Tue)

3月28日。火曜日。「大河さんっ」午後から現場に合流し、衣装もヘアセットも終えた大河がセットの隅で共演の先輩俳優と並んで談笑していると、頭上から名前を呼ばれて顔を上げた。「あ、チダちゃんおはよ…って、うぉ!」挨拶をしかけたものの、先輩俳優に「大河さん借りま~す」と断りを入れた千田に、後ろから両脇を抱えられてズルズルと引っ張られる。瞬く間に遠くなる先輩俳優は不思議そうに首を傾げていたものの、POLYGONは...

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最愛 8-3

8:決意の助走

2019.05.22 (Wed)

「天野さん」事務所に訪れてすぐ、直希は真っすぐ天野のデスクへと向かった。「おお、おはよう直希。ちょうどいいとこ来たわ」待ち合わせ時間よりだいぶ早く訪れた直希に天野は驚きつつも、ついでに話したいことがあったので一石二鳥とばかりに微笑んだ。その手には、コンビニで買ったらしきサンドイッチが掴まれている。「卵とツナの匂いが充満してますけど」「お前のせいで昼メシ食いそびれたんだよ」「は?」「これ」ヒラリ、と...

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最愛 EP-1

Epilogue~そしてまた始まる~

2019.05.24 (Fri)

【Epilogue~そしてまた始まる~】2週間後。「ねーねー昨日の"Yohoo!ニュース"見た?」スマホのニュースアプリからその記事を表示させた女性は、隣の友人に画面を見せながら悲しそうに声を上げた。「大河しばらく番組休むんだってぇ~。体調不良だってさ。大丈夫かなぁ?」大河1人かバンドかユニットのファンらしき彼女は、大河がPOLYGONの番組出演をしばらく休むというその記事を見せながら、ひたすら心配そうな顔をしている。...

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最愛 EP-2

Epilogue~そしてまた始まる~

2019.05.24 (Fri)

「ホンマにこれでええのかな…」リビングのマンションに寝転がってスマホの記事を眺めながら、大河はボソリと呟いた。もう何度も話し合い、そして周りも理解を示してくれたことではあるが、彼の仕事を自分が左右して良いのか迷う。「しばらくバンドのことだけを考えたい、か……」直希の言い分は決して世間様用の嘘というわけではないだろうが、そこには自分が大きく起因していると思えば、素直に納得することもできない。しかし、「...

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『最愛』完結しました&次回作予告

あとがき

2019.05.24 (Fri)

直希×大河カプの大地獄編でした。今回は誠もプチ活躍。実からは、『使えない奴』呼ばわりされてましたがwまあ、一番の大活躍は千田ですね。普段はほんわか癒し系のPOLYGON末っ子が、今回はみんなの背中を押してくれました。ダーチーには、何かご褒美が必要だな。おにぎりでもあげときます。活躍して腹減っただろうし。さて。大揉めして別れて、そして復縁した2人ですが、2人の試練はまだまだ始まったばかりです。ということで、...

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