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【  2019年09月  】 

Old flame 8-1

8:最後の言葉

2019.09.02 (Mon)

【8:最後の言葉】2月12日。日曜日。POLYGONバレンタインイベントin大阪。2日目(最終日)。その日のイベントも、滞りなく大盛況に終わった。昨日はバスに乗り込んでからずっと様子がおかしかった大河も、朝になれば普段通りに戻っていたし、イベント中もミスなく明るい笑顔を見せていた。もちろんそれが、大河がよくする"誤魔化し"であることぐらい、実も仲間たちも気付いている。昨夜自分が仲間たちに心配をかけたことをきっ...

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Old flame 8-2

8:最後の言葉

2019.09.03 (Tue)

陸の言葉に、実は眉を顰め、幸田と鹿野は訝し気に顔を見合わせている。すると陸は少し声を明るくして、「いや、挨拶するだけって言うてたで?ほら、今日は終わってから慌しかったし、今回打ち上げ出来ひんかったやろ?ちょっと話しておきたいんやってさ。なあ、この際やから言うとくけど、冴島と大河のこと変に勘ぐるなよ?単純に仲ええだけやから、あんま裏を読むなって」今度は、どちらかといえば幸田と鹿野にそう窘める。「ほら...

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Old flame 8-3

8:最後の言葉

2019.09.04 (Wed)

しかし―――。「出ないな」陸が大河の部屋にコールをしても、やはり一切出る様子がなかった。「何してんねん…」あのアホ…と口では悪態をつきながらも、陸の顔からは心配の色しか無い。2人には焦燥感が募るばかりだ。Prrrrr陸のスマホが着信を告げ、慌てて画面を見ても…「ああ、冴島?」大河ではない。「…居ないみたいやな。いや、お前のせいやないで?そっちのホテルからわざわざ離れてこっちまで送るなんて必要、お前にはないし。...

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Old flame 9-1

9:Face To Face

2019.09.07 (Sat)

【9:Face To Face】『じゃあな』耳にこびりついて離れないその声を、必死で振り切って。次があるからこそ言えるあの言葉が、最後になるわけがないだろうと。次のない"じゃあな"なんて、認めるわけがないと。ただひたすらに、実は階段を駆け下りた。「はぁ……」1階まで、一気に辿り着く。脇腹が痛い。呼吸も苦しい。肩で息をしながら、実は長い手すりに手をかけた。ロビーでは、時間的に人の出入りが激しい。大通りが通行止めにな...

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Old flame 9-2

9:Face To Face

2019.09.08 (Sun)

突然切れた、大河との通話。恐らく小銭切れだ。「アホ…」もう何度この言葉を吐いただろう。大きく息をつくと、実は電話をスタッフに返し、ホテルの外へと出た。駅方向へと続く大通りを、まっすぐに進む。別れて数時間なのに、もうずっと会っていないような気すらしてきて。もうすぐ着くと言った言葉なんて、あてにならない。ホテルまで近いと信じて歩くほどの男の"もうすぐ"なんて、自分たちからすれば"それなり"のはず。現に、大...

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Old flame 9-3

9:Face To Face

2019.09.09 (Mon)

エレベーターに乗り込むと、自分の階のボタンを押そうとする大河の手を遮り、実はひとつ上の階を押した。「え…っと…」「お前の部屋は後でいい」「携帯の充電…」「俺の使えや」強くそう言われてしまえば、大河はそれ以上何を言ったらいいかわからず、また俯いて黙り込む。芯まで冷え切った体はまだ震えが止まらず、それを察した実が肩に回してきた手が、やけに温かくて。急に暖かい空間に入ったせいか生理的に出てくる鼻水や涙をパ...

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Old flame 9-4

9:Face To Face

2019.09.10 (Tue)

実の切羽詰った声で、大河もようやく自分の失態を痛感した。連絡が遅れたのは、自分も焦っていたからで、とにかく帰ろうと思う気持ちばかりが先行していたせいだった。そもそも、こんなに遠いとは思っていなかったのだ。その余波は兄だけでなく、恐らく冴島にまで広がってしまったのだろう。冴島にはこの後すぐに連絡をしなければいけないが、まずは……「実…ごめん」背中に腕を回し、軽く撫でる。すると、抱きしめる腕は更に強くな...

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Old flame 9-5

9:Face To Face

2019.09.10 (Tue)

「お前が居らんと、俺、困る」体を離して、顔を覗き込む。相変わらず唇を噛み締める大河の瞳が、俯いていても潤んでいるのがわかれば、大河はここまで追い詰められていたのだと痛感して、実も胸が苦しくなった。「もしも、俺が一昨日ここで言った言葉がお前を追い詰めたなら…いやきっとそうやから、それはもう、謝るしかできないけど」そう告げると、「違う」大河が小さく首を左右に振った。「実に、また嫌な役割させたって……」「…...

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『Old flame』第8&9章アップ完了

あとがき

2019.09.10 (Tue)

あぁ、大河泣いちゃった(;_:)でもようやく実がいつもの強さを出してくれたので、涙は受け止めてもらえたようです。その実もウルっときちゃったようですが。ようやく気持ちを通わせたらしき大河と実ですが、もちろんこれで解決じゃないですね?陸兄ちゃんから出されている大きな課題があります。そして大河が冴島と何を話したかも重要。このお話もそろそろ終盤。2人が出す結論を、一緒に見守ってやってください。次回第10章は9/1...

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Old flame 10-1

10:Call,Again

2019.09.14 (Sat)

【10:Call,Again】大河が落ち着くまで抱き合って、少しだけ体温を取り戻した頃、大河は実に勧められて冴島に電話をかけていた。『大河さんっ、歩いたってホンマなん?!』大河が戻ってすぐ陸から報告だけはもらっていた冴島は、大河があの距離を歩いたという事実も聞いたようだった。「うん、まぁ…」ベッドの上で頭から毛布を掛けられている大河は、背後から実に抱きしめられるカタチで座っている。『なんでそんな危険なこと…。...

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Old flame 10-2

10:Call,Again

2019.09.15 (Sun)

「俺?」「うん」この話の流れで自分に代われなど、また戦線布告でもされるのだろうか。そんな思いを抱きながら、警戒心たっぷりで実はスマホを耳に当てた。「もしもし。俺やけど」『…そうでしょうね。俺が代われって言うたんやし』冴島らしからぬ、若干棘を含んだ声。しかし、『大河さんが無事で何よりです。これで安心して風呂入って眠れます』すぐに、そんな風に明るい声が聞こえてきて。「俺もや」実も、自然に笑みが漏れた。...

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Old flame 10-3

10:Call,Again

2019.09.16 (Mon)

すると、電話の向こうの冴島から、また溜め息が聞こえる。『念の為訊いておきますけど、大河さんが言うてたことは、間違いですよね?』「え?」『あんたが、苦痛を…』「ありえへん」最後まで聞き終わらずに実が否定すると、やっと冴島は、心からの安堵の息を吐いた。『じゃあ、実さんも幸せなんですね?』「当たり前や」『悔しいけど、相思相愛ってことですね?』「そうや」『俺の入る隙は…』「無いわ」『でもあの様子やと、別れよ...

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Old flame 11-1

11:Don't Disturb

2019.09.17 (Tue)

【11:Don't Disturb】大河の部屋で手分けして荷物をまとめ、2人でまたエレベーターへ向かう。「あれ?大河、部屋替わるの?」逆にエレベーターホールから戻る人物に声をかけられて、大河はビクンと肩を震わせ立ち止まった。しかしそれを想定していた実は特に顔色を変えず、顔を向ける。現れたのは、大河の隣の部屋の直希だった。売店の帰りらしい。「あ、実。そういえば結局何だったの?さっきの」実に気が付いて、先ほど陸と...

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Old flame 11-2

11:Don't Disturb

2019.09.18 (Wed)

「昨日何を考えて、今日陸さんと話をした?」コップを持つ大河の手を優しく下ろしてやり、実はそのままその手を握る。夕方、大河が陸と"ただの打ち合わせ"をしていたわけではないこと、気付いているのだという意味を含めて。『もし実さんが苦痛を感じてるなら、解放してやらなければいけないって……』『夢から醒めたと思えばいい、って……』『早く楽にしてやるべきやって…』冴島の言葉がリフレインして、離れない。大河が陸と何を話...

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Old flame 11-3

11:Don't Disturb

2019.09.19 (Thu)

「それで、俺がまた今回みたいなおかしなこと言い出したら、そのときは、ちゃんと怒れ」「……え…?」「自分を責めなくてええ。それは間違ってるから。だからいつもみたいに、言葉捲くし立てて怒ってきてくれ」きっとそんなことを言ったって大河はまた同じことを繰り返すかもしれないけれど。しかしそれは、実にとってもっと辛いことだから。「俺のためを思うなら、そうしてほしい」その方が何倍も、救われるのだから。もちろん自分...

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Old flame 11-4

11:Don't Disturb

2019.09.21 (Sat)

翌朝。「みのるく~ん」ロビーで、自棄に明るい、しかし一切温度のない声で呼ばれて、実はビクンと肩を揺らした。振り返らなくても分かる、声の主。しかし念のためとばかりに振り向けば、「ああ、陸さん」予想通りのその人が、朝からキャラ全開の恐ろしい笑みを湛えて立っていた。「あれ、どういうことでしょうか」と、陸がロビーで背を丸める人物を指差して。その人物とはもちろん大河で、マスクをして座っている。「え~っと……」...

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Old flame 11-5

11:Don't Disturb

2019.09.21 (Sat)

その後バスで駅へ移動し、新幹線に乗り込んだ。実は当然大河と隣り合って座り、互いに寝不足と気疲れから、気が付けば肩を寄せて眠ってしまっていて。「へへ、仕返し」前列に座っていた幸樹が、ここぞとばかりに、初日の仕返しをと写真を撮る。「お前、悪いやつだなぁ~」やっぱり周りは、その言葉で片付けて笑うだけ。「有介に送ってやろ」そこまでやり返す必要はないし千田にも迷惑なのだが、メッセージアプリで送りつけると。離...

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Old flame Epilogue

Epilogue~招かれざる男~

2019.09.22 (Sun)

【Epilogue~招かれざる男~】半年後―――8月。都内某所。POLYGON夏イベントリハーサル会場。4月から入院だ療養だでワンクールを休業した大河は、先日見事復活し、このイベントをもって完全復活が決まった。そんな、大事なこのイベントには、"あの男"も"あの男"も参加が決まっており―――「実、大河!」車で迎えに来てくれていた実と並んで大河が控え室に入ると、声まで爽やかに呼びかけてきたのは、まず一人目の"あの男"―――ゲスト出...

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『Old flame』完結しました&次回作予告

あとがき

2019.09.22 (Sun)

アナザーストーリーにして当ブログ最長編になってしまった本作品。初夏に始まったはずが、気付けば秋。長々とおつきあいありがとうございました!ようやく完結しました(o´A`)=з「Old flame」="焼木杭、昔の恋人"ということで、それぞれの過去のお相手疑惑によるトラブルをお届けしました。鉄板ですれ違う2人ですが、今回はすれ違いというより、過去にこだわって揉める2人ですね。特に冴島と大河はタチ悪い。その冴島が、なんと...

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立ち入り禁止~はじめに~

立ち入り禁止(誠×風)について

2019.09.30 (Mon)

誠×風見(誠→風見)。今回の主役は誠さん。うちのブログでは最近大いにご活躍の実ですが、今回はその双子の兄・誠が主人公です。誠が密かに想いを寄せるのは、付き合いの長い友人・風見涼太。年齢は違えど同期仲間でもある彼に、ドラマ共演を機に何故か恋愛感情を抱いてしまった誠。しかし風見を失うのが怖くて、気持を隠し続けるしかできない。好きだからこそ伝えてはいけない恋。キャラに似合わずそんな想いを抱えながら、誠は風見...

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立ち入り禁止 Prologue

Prologue

2019.09.30 (Mon)

【Prologue】『何お前ら、まだ高1?デカすぎじゃね?』大きな瞳をめいっぱい見開いて見上げてきたその言葉で、彼の印象は180度変わった。『つーか双子とかいって、超ウケるんですけどぉ~~』自分たちを敢えて並ばせて『同じ顔してる』と当たり前のことを言いながら、緊張感のない笑い声をあげた同期生。『いいねえいいねえ、俺、お前たちの顔、超タイプ。あと3~4年もすれば、ダイヤモンド級のいい男になりそう』自分たちを並...

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立ち入り禁止 1-1

1:危険区域

2019.09.30 (Mon)

【1:危険区域】「誠っ、何してんの?」ドラマ収録のスタジオ。まだ誰も来ていないような早い時間に、するはずのない声が背後でして。台本を読んでいた誠は、思わずビクッとした。「ぅおっ!りょ、涼太さん!?」「何だよ、そのあからさまな驚きっぷり」どうせ俺は遅刻魔ですよ。と、風見がムッとふくれてみせる。風見涼太。ドラマの共演者で、誠より4つも年上の、つい先日33歳を迎えた人気俳優。…とはいえ、誠は彼に年上らしい...

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