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【  2020年07月  】 

PERFECT BLUE 07-14

1幕-7:信じる証

2020.07.01 (Wed)

駐車場に向かうために皆藤が階段を下っていると、下から諏訪が上がって来た。部活が終わって、3階の職員室に戻ろうとしていたのだ。4限の一件以来初めて顔を合わせるので、諏訪は少しだけ緊張した。だから、自分自身の心も落ち着かせるためにも、穏やかに笑顔を見せる。「何だ、まだ残ってたのか?」諏訪の声掛けに皆藤は特に応じることなく、無言でジッと見ている。しかしそれは、あのガラス玉の瞳ではなかった。しっかりと、色...

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PERFECT BLUE 08-01

1幕-8:捕われの蜜蜂

2020.07.07 (Tue)

【8:捕われの蜜蜂】[1]「先生、おはよーございます」いつものように掛けられる、元気な声たち。今日も諏訪は、教室に向かう。「おはよ~。ホームルーム始めるぞ~」朝のチャイムとほぼ同時に教室に入り、いつものように名簿を開く。生徒たちは、「おはよ~ございます」と言いながら、自分たちの席に着いていく。「秋本」「はい」「うしっ。おはよ~秋本」笑顔で交わす言葉も、変わりはない。「麻生」「はい」「ん。おはよ~麻生...

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PERFECT BLUE 08-02

1幕-8:捕われの蜜蜂

2020.07.08 (Wed)

「皆藤、ちょっとだけ変わったよね」日替わり定食のカツをつつきながら、串崎がしみじみと言った。「やっぱ、あの日がきっかけだったんだよね」「だろうね」串崎の言葉に町田が小さく相槌を打ち、諏訪を見てニッコリ笑う。「どっかの誰かさんが、熱血だからさ~」「ちょっ…ひどいっすよ町田さん。それじゃ俺が熱血バカ教師みたいじゃないですか」「んなこと言ってねぇじゃん。おもしろいね~お前」「よく言いますよ。町田さんだっ...

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PERFECT BLUE 08-03

1幕-8:捕われの蜜蜂

2020.07.09 (Thu)

皆藤は、宇賀と共に屋上で昼ご飯を摂っていた。菓子パンを食べ終え、ジュースの缶を灰皿に、煙草を咥える。火を点けようとして、宇賀に当然の顔で消された。「学校で吸っては、いけません」外でもダメなんだけどね~。何食わぬ笑顔で言われて、皆藤はチッと舌打ち。しかしすぐに、一瞬の隙を狙って火を点けた。"やられた"という表情で、宇賀が溜め息をつく。「っとに、智司は悪い子だね~。じゃあ俺も、連帯責任しとくか?」言いな...

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PERFECT BLUE 08-04

1幕-8:捕われの蜜蜂

2020.07.10 (Fri)

「うわぁっ。お前、来てたの?」保健室に入った町田は、そこに居た人物に思わず驚いた。ウワサをすれば、の人物。皆藤だ。「午後の授業、すぐ始まるぞ?」「わかってる。すぐ帰るよ」言いながら、皆藤は長椅子から立ち上がる。そしてポケットから何かを出すと、それを町田に突き出した。「やる」「え?」「またひとつ歳くったな、町子」その言葉で、町田は今日が7月7日、自分の24歳の誕生日だったと気付いた。出会って約5年、町...

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PERFECT BLUE 08-05

1幕-8:捕われの蜜蜂

2020.07.11 (Sat)

学校から、車で1時間ほど。神奈川の小さな田舎町に、ノブの墓はある。広々とした長閑な町。空気の澄んだ、夏でもすがすがしさが漂うこの町で、ノブは眠っているのだ。「気持ちいいな~……」車を降りて、町田は大きく深呼吸した。ノブは、この町で生まれ育った。家が花屋で、自然に咲く花をいつも愛し、そしてとても詳しかった。1人息子だった彼が小児がんに侵されていると知った両親は、あの病院を探し当てた。海外の研究チームに...

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PERFECT BLUE 08-06

1幕-8:捕われの蜜蜂

2020.07.14 (Tue)

[2]1学期終業式。今日も2年F組は騒がしい。「ホラホラ、静かにしろっつーの」出席を取り終えた諏訪は、パンパンッと手を叩いて声を張り上げた。「いいか~?これからトイレ休憩して、5分後には廊下に整列だからな。遅れんなよ?」遅れたヤツは、放課後、俺の仕事手伝わせるからな。そう続けると、秋本や武藤たちが「先生、なに権利の濫用してんだよ~~」と笑う。「はい。んなこと言ってる間にも、時間はどんどん過ぎてるぞ?...

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PERFECT BLUE 08-07

1幕-8:捕われの蜜蜂

2020.07.15 (Wed)

「皆藤、ちゃんと出てきてるじゃん」館内の教員席に来た途端、諏訪の隣に座って話し掛けて来たのは串崎。そこには町田もいる。「まあ、俺の指導が良いからですかね?」「は~い、諏訪ちゃん、自意識過剰!!」串崎とは逆隣の諏訪の隣に腰かけた町田が、笑いながら諏訪の頭をはたく。相変わらずな3人に、周りの教師は呆れ気味だ。DOQが勢揃いしているということで周りのクラスはかなり緊張しているようで、両脇のクラスの後ろの...

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PERFECT BLUE 09-01

2幕-9:決意の夏

2020.07.27 (Mon)

第2幕『変革と共鳴』【9:決意の夏】[1]子供の頃から、夏休みは大好きだった。宿題もやらずに毎日遊び回って、最終日間近になって必死で片付ける。その度に"来年こそ"と思いながらも、結局毎年、同じことの繰り返し。それでも、そんな夏休みが大好きだった。終わりが近くなると、このまま時が止まらないかとか、夏休みがあと1ヶ月あればいいのにとか、そこまで思うぐらい。勉強も学校も嫌いではなかったが、それとこれとは別物...

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PERFECT BLUE 09-02

2幕-9:決意の夏

2020.07.28 (Tue)

「何、お前、"その前"って。……もしかして、告る前に麻生を襲ったとか?」「力ずくで麻生の気持ちを自分に引き寄せたんですか?」「それで、アイツが自分から逃げられないことを確認して告ったんだ。サイテー!」「バッ…、ちっげーよ!」何を勘違いしているのだと串崎は慌てて否定するが、火がついた2人の非難は止まらない。「見損ないましたよ、串崎さん。いくら衝動的とは言え……」「だからお前は串刺しって言われんだよ」「言っ...

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PERFECT BLUE 09-03

2幕-9:決意の夏

2020.07.30 (Thu)

「え?ああ、いや、何となくですよ」慌てて諏訪は笑顔と軽い口調で装ってみるものの……所詮バカ正直者の諏訪、顔に思いっきり"正解!"と出ており、「お前、好きな奴いるんだろ」正確に読み取った串崎の顔は、たっぷり仕返ししてやろうとばかりにニヤついている。そしてそれを見ていた町田も、「え、諏訪ちゃんマジで?」全く表情を崩さず、からかい口調で少し身を乗り出してきた。まるで、初めて知ったかのように。「そういうわけじ...

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