FC2ブログ

更新履歴

さわりを読む▼をクリックすると更新された内容の冒頭部分がご覧になれますので、久しぶりのご訪問の方はこちらで未読・既読のご確認ができます

日付別の更新チェックはカレンダーの日付をクリック ▼

2020 101234567891011121314151617181920212223242526272829302020 12

【  2020年11月  】 

PERFECT BLUE 15-07

2幕-15:カウントダウン

2020.11.01 (Sun)

「野田が、全部吐いたんだよ」「……え…?」「2年前の事件は自分が主犯で実行犯だって。その経緯も、お前を騙したってことも、洗いざらい言ったそうだ」聞いてもいないのにね、言ったらしいよ。諏訪はそう続けた。そして、皆藤を見てニッコリ笑う。「お前には、償いきれないこと、たくさんしたってさ。警察も弁護士も言ってたけど、捕まってからずっと、アイツは泣いていたそうだ」「………」「この間、石原のことがあって彼と接見して...

PageTop▲

PERFECT BLUE 15-08

2幕-15:カウントダウン

2020.11.03 (Tue)

放課後、少しだけ写真を撮ってから教室に戻った皆藤は、そろそろ帰ろうかと準備をしていた。今日は寒いのでバイクで風を切る気にはなれずバスで来ていたのだが、町田は昼前から研修に行ってしまっているし、宇賀も親戚に不幸があったとかで欠席している。用もないのに学校に残る必要などない。「だぁ~~、分かんない」バッグにカメラをしまっていると、近くからそんな声が聞こえて。思わず皆藤はチラリと声の方向へと顔を向けた。...

PageTop▲

PERFECT BLUE 15-09

2幕-15:カウントダウン

2020.11.04 (Wed)

廊下の踊り場で、皆藤と諏訪は、ただただ見詰め合っていた。『先生、俺と寝る?』諏訪は、皆藤の言葉に硬直状態だ。皆藤は、諏訪から視線を離さない。「バ、バカ言ってんじゃないよ」何とか我に返った諏訪は、引きつりながらも必死で笑顔を作った。「早く帰りな」そう言って自分もその場を離れようとするのだが。……どうしても、足が動かない。すると皆藤が、諏訪に近付いてきた。「あげる」コートの下の学ランの胸ポケットから小さ...

PageTop▲

PERFECT BLUE 16-01 ※微R-18

2幕-16:賽は投げられた

2020.11.09 (Mon)

【16:賽は投げられた】*こちらは軽くはありますがR-18ページです。*ご理解ある方のみお進み下さい。【16:賽は投げられた】[1]「お疲れさまでした」長かった研修会が終わり、やっとのことで町田は腰を上げた。新宿で開かれていた、東京都内の私立高校養護教諭による研修会。午後からとはいえ延々とスライドを見せられたり、グループ毎に分かれて意見交換をしたりと、忙しかった。周りに居た人たちと挨拶を交わし、町田は廊下に...

PageTop▲

PERFECT BLUE 16-02

2幕-16:賽は投げられた

2020.11.10 (Tue)

「な~にやってんだか、アイツ……」マンションに帰って1人で夕飯の弁当をつつきながら、町田はポツリと呟く。シンとした部屋に音が欲しくてつけたテレビも、面白いものはやっていなくて。―――やっぱり、宇賀、かな……宇賀が今日は学校に来ていないことなど知らない町田は、そんな結論に至っていた。この時間まで帰らないということは、その可能性が一番高いと。「なんなんだかなぁ~……」宇賀が皆藤に本気だと勘付いてしまってから、...

PageTop▲

PERFECT BLUE 16-03

2幕-16:賽は投げられた

2020.11.12 (Thu)

[2]「おはよ~~。みんな集まってるかぁ~?」翌朝、いつもの笑顔と声で、諏訪は教室に入った。他の生徒も、いつもどおりに言葉を返してくる。出欠表を教卓の上に置き、ふと諏訪は、皆藤の席に目を遣った。皆藤は、やはり相変わらず、窓の外を眺めている。まるで昨日のことが嘘のように、そこにあるのはいつもの風景が広がっていた。「出席とるぞ」諏訪は、そう言って出席をとり始める。返事をする生徒に、ひと言ずつ返すのも忘れ...

PageTop▲

PERFECT BLUE 16-04

2幕-16:賽は投げられた

2020.11.13 (Fri)

「賑やかだねぇ、あの3人は」少し離れた所に座る宇賀が、そんな3人を見て楽しそうに笑っている。皆藤も、カツ丼をつつきながらチラリと3人を見た。「不良教師」思わず、言葉を漏らす。楽しそうに笑う町田の姿に、自然と笑みがこぼれた。2年前の事件以来、町田が他の教師たちに不信感を抱き表面的な付き合いしかしなくなったことには、皆藤も気付いていた。だが昨年、串崎という信頼できる人間と出会い、賑やかに笑って仕事を愉...

PageTop▲

PERFECT BLUE 16-05

2幕-16:賽は投げられた

2020.11.14 (Sat)

マンションに帰り夕食を摂った後、諏訪は寝室に入ってベッドに寝転がった。瞬間、昨日のことが甦った。今だ布団に残る、皆藤の感覚。それだけで、昨日のことがついさっきのことのように鮮明に浮かび上がるのだ。ベッドのサイドテーブルに置いたスマホを手に取って、画面を見つめる。帰ってきてから何度目になるだろう、その行為。新しくメモリに入れたその番号を押したいのだが、やはり躊躇ってしまう。今彼は、何をしているのだろ...

PageTop▲

PERFECT BLUE 16-06

2幕-16:賽は投げられた

2020.11.17 (Tue)

[3]「あ~、やっと終わった~~」終業のベルが鳴り、答案を回収した教師が教室を出て行った途端、石原が大きく伸びをした。「お疲れ、柊」入院生活の分を取り戻すためにここ最近は勉強詰めだった石原を傍で見てきた木下は、ニッコリと彼に笑いかける。「結果が楽しみやわ」後ろから真鍋が身を乗り出し、フフっと笑った。石原も後ろを振り返る。「ナベ、俺が勝ったら学食の定食1回分だからね?」「はあ?何でやねん。関係ないやん...

PageTop▲

PERFECT BLUE 16-07

2幕-16:賽は投げられた

2020.11.18 (Wed)

訊くなら今がチャンスだろうと、諏訪は少し遠慮がちに町田をチラリと見遣る。「あの、町田さん……」「ん~?」「お仕事中悪いんですけどぉ」「何ですか?」諏訪にコーヒーを渡してデスクに戻った町田が、諏訪の発言に笑いながら返事を返してくる。「町田さん、好きな人が居るって言ったじゃないですか」「あ~、言ったねぇ」「友達がライバルだ、って」「うん。それも言ったね」「だから複雑だって言ってたけど、町田さんは、どうす...

PageTop▲

PERFECT BLUE 16-08

2幕-16:賽は投げられた

2020.11.19 (Thu)

ドアがバタンと閉まり、諏訪と皆藤の、2人きり。急に静かになった保健室。すると皆藤がムクリと起き上がり、諏訪に近づくと、向かいの回転イスに腰掛ける。「で、お説教なら早くしてくれない?」早く帰りたいという空気を漂わせ、皆藤は退屈そうに椅子で回る。諏訪はふと、そんな彼の動作が気になった。皆藤は回転イスでグルグル回っている。「それ、癖?」「は?」「いや、そのさぁ、椅子でグルグル回るの」「ああ、これ。まあ、...

PageTop▲

PERFECT BLUE 16-09

2幕-16:賽は投げられた

2020.11.21 (Sat)

[4]「じゃ~、みんな、良いお年を」テスト返却と成績表を個人個人に渡した後、諏訪はそんな言葉でホームルームを閉めた。12月22日。2学期終業式。今回も皆藤は、諏訪が言わなくても式に出席した。そして期末テストは、今回も安定のほぼ満点。諏訪の化学も、串崎の数学も満点だった。もちろん彼は総合1位だし、全科目でもそれぞれ1位。成績表を見れば、体育と音楽以外は全て5だ。芸術科目の美術も、彼は文句なしの5の評価を得...

PageTop▲

PERFECT BLUE 16-10

2幕-16:賽は投げられた

2020.11.22 (Sun)

「ゴメン。ちょっと遅くなった」皆藤に軽く手をあげて、町田がヘラっと笑う。すると皆藤は、特に気にしていないように無表情のまま、壁に背中をつけていた体を起こした。そして2人は、駐車場へと歩き出す。今日は時間も早いので、ノブの墓参りにも行く予定だ。「昼、何食う?」「別に、何でもいいけど」「じゃさ、たまにはちょっと遠出しない?ノブの墓参りと兼ねて」「いいんじゃない?」「もし今すぐメシ食いたいなら、ドライブ...

PageTop▲

前月     2020年11月       翌月

Menu

プロフィール

BONNIE

Author:BONNIE
FC2ブログへようこそ!

最新記事

カテゴリ

検索フォーム

QRコード

QR