「★痴話喧嘩(直×大)【連載中】」
5:話し合いと持久戦
痴話喧嘩 5-1
【5:話し合いと持久戦】
浴槽にお湯を溜めている間に、2人はシャワーで体を洗っていた。
大河の両腕を自分の腰に回させた直希は、片腕で彼の腰を抱き、もう片手は彼の後ろの入口へと伸ばした。
まだ柔らかいそこへ、指を差し込むと、
「あぁ…んっ」
大河がギュッと、しがみついてきて。
直希の放出したものが、大河のそこから指を伝ってトロトロとタイルに落ち、排水溝へと飲み込まれていく。
「大河、少し"後ろ"に力入れられる?」
「うぅ…嫌やぁ」
「駄々こねるなっての。ちゃんと出したいからさ」
首を左右に振って嫌がる大河を宥めながら、それすら可愛い彼に苦笑いをしながら、直希はしっかりと後処理をしてやって。
綺麗に掻き出せたことを確認すると、彼を椅子に座らせてやり、自分は後ろに立ったまま、互いに髪を洗った。
まだお湯が溜まりきっていない浴槽に2人で向き合って座り、体を密着させてまたキスを繰り返す。
直希の目の前に広がっている、間近で見ても真っ白でキメの細かい大河の肌。キスで少しだけ上気した頬と事後の潤んだ瞳は、まるで純粋無垢な子供のようだ。
そんな大河を見ていれば、また思い出す、会場の外での一件。
あの大河は完全保存版だなんて思わずニヤけていた直希だが、
『は、離れてるから心配なるのは…俺やって一緒やのに。
なのに、何でそうやってすぐ怒るねん……』
俯いてそう言った大河のあの姿を、ふと思い出した。
だんだん声が小さくなって、心細そうな声を出した彼は、子供のように頼りなかった。
ファンの対応に関して過剰に意識した自分にやきもちを妬いたとはいえ、あんな顔をするなんて……と、そう思えば、何だか心配にもなってきて。
「ねぇ、大河」
唇を離して大河の両頬を挟み込むようにすると、直希は優しく呼びかけた。
思いがけず離れた唇に目を瞑ったままだった大河だが、ゆっくりと目を開ける。
「大河さ、離れてて、何が心配だった?」
付き合い出して7ヶ月、すれ違いの生活が始まって1ヵ月半、そういえば大河からそんな言葉を聞いたことがない。自分からは"不安だ""心配だ""寂しい"と口にすることはあっても、大河は何も言おうとしてこなかった。
だから今日、初めて彼から弱気な言葉を聞いて、その頼りない声音に、直希は自分の方が心配になってきたのだ。
「俺に、"自分だって心配になる"って言ったよね?どんなとこが心配?」
嫉妬からの心配だから、だいたいは予想はつくが、そんな心配するほど自分に隙があるとは到底思えない。自分がいつだって大河に夢中なのは、大河本人が知っているはずだし、しつこいぐらいに連絡をしてくる自分のことだって、大河は身を持って実感しているはずなのだから。
すると大河は、
「お前が言うと嫌味やぞ、それ」
眉をしかめて口を尖らせてきた。
「いやいやだって、俺、大河しか見てないじゃん」
知り合ってからずっと。自分はこの人の世話しか焼いていないといっても過言ではないぐらい。仲間を使って大河の周囲を監視させようとするぐらい。
しかし大河はそう思っていないようで、相変わらずバツが悪そうに目を逸らしてくる。
そして口を閉ざしてしまうのは、大河の悪い癖。迷惑をかけまい困らせまいと、いろんな感情を隠してしまうのが。
だから、
「ねー大河、いいから教えて。俺、知りたい」
自分なんてもっと面倒くさいことばかり繰り返しているのだから問題ないとばかりに、直希は大河に促す。
しつこく何度もそう言い続ければ、大河もようやく口を開いてくれた。
「だから…その…お前が少しだけ見方を変えれば、いくらでも誘惑とか、あるかと」
「は?」
「そういう中に、お前の好みのコは、いくらでもおるやろし」
「へ??」
「"可愛くて、愛嬌がある人"なんて、いくらでも…」
指を折りながらそんなことをぶつぶつ言う大河は、直希には一切、思い当たる節がない。
「え~っと…何それ」
そう顔を覗き込めば、
「だ、だから……その、オ○コンの、インタビューで…」
「へ?」
「バ…バレンタイン…の……」
またもや声が小さくなって俯いていく大河の頭を撫でることは忘れずに、直希はその言葉を考える。
そして思い出したのは、つい先日のインタビューだ。
某ランキング雑誌のバレンタイン企画で人気投票があり、トップ20に入った直希、実、幸樹が受けたインタビュー。それぞれの好きなタイプを訊かれて、直希がした回答。
『僕はカワイイ人が好きです。愛嬌があるっていうか。そういうのを、計算とかじゃなく天然で見せる人いるでしょ。たまんないっすよね。天然な人って無自覚なくせに絶妙なタイミングで見せてくるから、ドキっとします』
―――ああ、あれか…
思い出したと同時に、直希はおかしくなった。
「ハハ。大河さ、あれ、本当に誰のことだかわからなかった?」
「え?」
「あれ、大河のことだよ」
可愛くて愛嬌があって、それが全部天然で無自覚で。おかげで自分がいちいちドキドキさせられる相手なんて、そんなの1人しか居ない。
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浴槽にお湯を溜めている間に、2人はシャワーで体を洗っていた。
大河の両腕を自分の腰に回させた直希は、片腕で彼の腰を抱き、もう片手は彼の後ろの入口へと伸ばした。
まだ柔らかいそこへ、指を差し込むと、
「あぁ…んっ」
大河がギュッと、しがみついてきて。
直希の放出したものが、大河のそこから指を伝ってトロトロとタイルに落ち、排水溝へと飲み込まれていく。
「大河、少し"後ろ"に力入れられる?」
「うぅ…嫌やぁ」
「駄々こねるなっての。ちゃんと出したいからさ」
首を左右に振って嫌がる大河を宥めながら、それすら可愛い彼に苦笑いをしながら、直希はしっかりと後処理をしてやって。
綺麗に掻き出せたことを確認すると、彼を椅子に座らせてやり、自分は後ろに立ったまま、互いに髪を洗った。
まだお湯が溜まりきっていない浴槽に2人で向き合って座り、体を密着させてまたキスを繰り返す。
直希の目の前に広がっている、間近で見ても真っ白でキメの細かい大河の肌。キスで少しだけ上気した頬と事後の潤んだ瞳は、まるで純粋無垢な子供のようだ。
そんな大河を見ていれば、また思い出す、会場の外での一件。
あの大河は完全保存版だなんて思わずニヤけていた直希だが、
『は、離れてるから心配なるのは…俺やって一緒やのに。
なのに、何でそうやってすぐ怒るねん……』
俯いてそう言った大河のあの姿を、ふと思い出した。
だんだん声が小さくなって、心細そうな声を出した彼は、子供のように頼りなかった。
ファンの対応に関して過剰に意識した自分にやきもちを妬いたとはいえ、あんな顔をするなんて……と、そう思えば、何だか心配にもなってきて。
「ねぇ、大河」
唇を離して大河の両頬を挟み込むようにすると、直希は優しく呼びかけた。
思いがけず離れた唇に目を瞑ったままだった大河だが、ゆっくりと目を開ける。
「大河さ、離れてて、何が心配だった?」
付き合い出して7ヶ月、すれ違いの生活が始まって1ヵ月半、そういえば大河からそんな言葉を聞いたことがない。自分からは"不安だ""心配だ""寂しい"と口にすることはあっても、大河は何も言おうとしてこなかった。
だから今日、初めて彼から弱気な言葉を聞いて、その頼りない声音に、直希は自分の方が心配になってきたのだ。
「俺に、"自分だって心配になる"って言ったよね?どんなとこが心配?」
嫉妬からの心配だから、だいたいは予想はつくが、そんな心配するほど自分に隙があるとは到底思えない。自分がいつだって大河に夢中なのは、大河本人が知っているはずだし、しつこいぐらいに連絡をしてくる自分のことだって、大河は身を持って実感しているはずなのだから。
すると大河は、
「お前が言うと嫌味やぞ、それ」
眉をしかめて口を尖らせてきた。
「いやいやだって、俺、大河しか見てないじゃん」
知り合ってからずっと。自分はこの人の世話しか焼いていないといっても過言ではないぐらい。仲間を使って大河の周囲を監視させようとするぐらい。
しかし大河はそう思っていないようで、相変わらずバツが悪そうに目を逸らしてくる。
そして口を閉ざしてしまうのは、大河の悪い癖。迷惑をかけまい困らせまいと、いろんな感情を隠してしまうのが。
だから、
「ねー大河、いいから教えて。俺、知りたい」
自分なんてもっと面倒くさいことばかり繰り返しているのだから問題ないとばかりに、直希は大河に促す。
しつこく何度もそう言い続ければ、大河もようやく口を開いてくれた。
「だから…その…お前が少しだけ見方を変えれば、いくらでも誘惑とか、あるかと」
「は?」
「そういう中に、お前の好みのコは、いくらでもおるやろし」
「へ??」
「"可愛くて、愛嬌がある人"なんて、いくらでも…」
指を折りながらそんなことをぶつぶつ言う大河は、直希には一切、思い当たる節がない。
「え~っと…何それ」
そう顔を覗き込めば、
「だ、だから……その、オ○コンの、インタビューで…」
「へ?」
「バ…バレンタイン…の……」
またもや声が小さくなって俯いていく大河の頭を撫でることは忘れずに、直希はその言葉を考える。
そして思い出したのは、つい先日のインタビューだ。
某ランキング雑誌のバレンタイン企画で人気投票があり、トップ20に入った直希、実、幸樹が受けたインタビュー。それぞれの好きなタイプを訊かれて、直希がした回答。
『僕はカワイイ人が好きです。愛嬌があるっていうか。そういうのを、計算とかじゃなく天然で見せる人いるでしょ。たまんないっすよね。天然な人って無自覚なくせに絶妙なタイミングで見せてくるから、ドキっとします』
―――ああ、あれか…
思い出したと同時に、直希はおかしくなった。
「ハハ。大河さ、あれ、本当に誰のことだかわからなかった?」
「え?」
「あれ、大河のことだよ」
可愛くて愛嬌があって、それが全部天然で無自覚で。おかげで自分がいちいちドキドキさせられる相手なんて、そんなの1人しか居ない。
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総もくじ
★痴話喧嘩(直×大)【連載中】
- ┣ 痴話喧嘩(直×大)について
- ┣ Prologue
- ┣ 1:誇りと不安
- ┣ 2:起爆剤と痴話喧嘩
- ┣ 3:溺愛と協力
- ┣ 4:無自覚と×××
- ┣ 5:話し合いと持久戦
- ┗ 6:【仮】
総もくじ
reward(直×大)
- ┣ reward(直×大)について
- ┣ Prologue
- ┣ 1:戻った日常
- ┣ 2:お気に召すまま
- ┣ 3:聖なる夜の思い出
- ┣ 4:reward
- ┗ Epilogue~聖なる朝~
総もくじ
極夜(直×大)
- ┣ 極夜(直×大)について
- ┣ Prologue
- ┣ 1:裏切り
- ┣ 2:決心
- ┣ 3:報い
- ┣ 4:極夜
- ┣ 5:決意
- ┣ 6:親愛
- ┣ 7:誓い
- ┗ Epilogue~訪問者~
総もくじ
シンクロニシティ(直×大)
- ┣ シンクロニシティ(直×大)について
- ┣ Prologue
- ┣ 1:勘違い
- ┣ 2:恋しい人
- ┣ 3:通り雨
- ┣ 4:シンクロ二シティ
- ┗ Epilogue~敏腕マネージャー?~
総もくじ
Stranger(直×大)
- ┣ Stranger(直×大)について
- ┣ 1:見知らぬ恋人
- ┣ 2:熱い胸騒ぎ
- ┣ 3:独占欲と自覚
- ┣ 4:恋の浸透圧
- ┗ Epilogue~鉢合わせ、再び~
総もくじ
その先へ(直×大)
- ┣ その先へ(直×大)について
- ┣ Prologue
- ┣ 1:告白
- ┣ 2:拒絶
- ┣ 3:衝突
- ┣ 4:告白2
- ┣ 5:その先へ
- ┗ Epilogue~ある3人の目撃談~
総もくじ
優しい嘘(直×大)
- ┣ 優しい嘘(直×大)について
- ┣ Prologue
- ┣ 1:忠告
- ┣ 2:きっかけ
- ┣ 3:優しい嘘
- ┣ 4:それぞれの言い分
- ┣ 5:熱帯夜
- ┣ 6:陸の言い分
- ┗ Epilogue~はじまりの日~
もくじ
※ごあいさつと注意事項
もくじ
※設定・登場人物
総もくじ
★痴話喧嘩(直×大)【連載中】
- ┣ 痴話喧嘩(直×大)について
- ┣ Prologue
- ┣ 1:誇りと不安
- ┣ 2:起爆剤と痴話喧嘩
- ┣ 3:溺愛と協力
- ┣ 4:無自覚と×××
- ┣ 5:話し合いと持久戦
- ┗ 6:【仮】
総もくじ
reward(直×大)
- ┣ reward(直×大)について
- ┣ Prologue
- ┣ 1:戻った日常
- ┣ 2:お気に召すまま
- ┣ 3:聖なる夜の思い出
- ┣ 4:reward
- ┗ Epilogue~聖なる朝~
総もくじ
極夜(直×大)
- ┣ 極夜(直×大)について
- ┣ Prologue
- ┣ 1:裏切り
- ┣ 2:決心
- ┣ 3:報い
- ┣ 4:極夜
- ┣ 5:決意
- ┣ 6:親愛
- ┣ 7:誓い
- ┗ Epilogue~訪問者~
総もくじ
シンクロニシティ(直×大)
- ┣ シンクロニシティ(直×大)について
- ┣ Prologue
- ┣ 1:勘違い
- ┣ 2:恋しい人
- ┣ 3:通り雨
- ┣ 4:シンクロ二シティ
- ┗ Epilogue~敏腕マネージャー?~
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Stranger(直×大)
- ┣ Stranger(直×大)について
- ┣ 1:見知らぬ恋人
- ┣ 2:熱い胸騒ぎ
- ┣ 3:独占欲と自覚
- ┣ 4:恋の浸透圧
- ┗ Epilogue~鉢合わせ、再び~
総もくじ
その先へ(直×大)
- ┣ その先へ(直×大)について
- ┣ Prologue
- ┣ 1:告白
- ┣ 2:拒絶
- ┣ 3:衝突
- ┣ 4:告白2
- ┣ 5:その先へ
- ┗ Epilogue~ある3人の目撃談~
総もくじ
優しい嘘(直×大)
- ┣ 優しい嘘(直×大)について
- ┣ Prologue
- ┣ 1:忠告
- ┣ 2:きっかけ
- ┣ 3:優しい嘘
- ┣ 4:それぞれの言い分
- ┣ 5:熱帯夜
- ┣ 6:陸の言い分
- ┗ Epilogue~はじまりの日~
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