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「一時停止(直×大)」
前編:一時停止

一時停止 前編-1

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*こちらはR-18ページです。
*ご理解ある方のみお進み下さい。




【前編:一時停止】

大河が昨晩帰宅したのは、日付が変わって何時間も過ぎた後。疲れ切った体で何とかシャワーを浴び、眠りに就いたときには若干空が明るくなりはじめていた。
それから数時間が過ぎ、学生ならば今日から新学期だからと外を歩き始めている時間帯。カーテンの隙間から見えるのは、今日も猛暑を予感させる、雲ひとつない青空だ。
しかし大河が一気に目覚めたのは、そんな清々しい空と太陽の光のせいではなく、

「あ…お前、そこやめ…」
「何で?元気になってんじゃん」
「朝だからやっ」

いつの間に部屋に上がり込み、いつの間にベッドに忍び込み、いつの間に自分から下着を取り去っていたらしきこの男のせいだ。
そしてこの男のおかげで、爽やかな朝はすっかりいかがわしい朝だ。朝の感覚を大河が一瞬でも味わう隙もなく。

「あああ、朝っぱらからお前…」
「だって、そこに大河の可愛い顔があったから」
「俺は山かっ」
「大河は人だよ」
「知っとる!!…あっ、お前…あ…」

大河の制止など、彼が寝起きじゃなくたって簡単に交わせる直希だから、大河が慌てつつも若干流されているのを敏感に感じ取れば、積極的にグイグイとコトを進めてくる。自分のデータ上、この大河なら、あともう一押しで堕ちる―――と。

「でもさ、大河今日はゆっくりなんだろ?俺もまだ時間あるし、このまま仕事行けるように準備してきてるし。いいじゃん」
「お、お前…、仕事行く途中に襲いに寄るなっ。あ、ちょっ…」
「俺だって一緒に朝メシだけ食うつもりだったんだって。でもほら、そこに大河の可愛い…」
「そのくだりはもうええねんっ。…って、…あっ、お前、ゆ…ゆび…やめ…ろやっ///」
「とか言いながら、気持ち良さそうな顔しちゃって~」
「アホかっ…ホンマにやめ……あぁ―――っ」

ナカで奥を刺激されて首を仰け反らせた大河は、完全に体を熱くしているようだった。だから直希も、

「気持ちいい?ここ?前もする?」

甘い声で囁きながら、追い込みをかけるように、前も後ろも刺激を与えてやれば。

「う…」

軽く唸った大河が、伸ばした両腕を直希の首に絡めて。

「そ…外に…出せよ////」

真っ赤な顔で、そんな妥協案を出してきた。

―――よしっ、堕ちた

心の中で思い切りガッツポーズをした直希は、次の瞬間には大河からシャツを脱がせて自分も服を脱ぎ捨てて、彼の上に乗り上げると、

「シーツは、俺が責任もって洗濯するからね」

再び彼のナカに指を埋め込んだ。

一度大河が許してしまえば、後は夜モードに一直線。
朝の陽ざしが入る明るい部屋で最初は恥ずかしがっていた大河だって、快感には勝てるわけもなく、そのうち何も考えられずに夢中になっていく。
直希の指がしっかり3本入る頃には大河も体が完全に起きたのか、ビクビクと体を震わせながら、直希からの刺激に対して的確に反応を示していた。

「大河、気持ちいい?」

ナカで指をバラバラと動かしながら、時に大きく、時に小刻みに直希が掻き回せば、その度に声をあげる大河は既に、次の刺激を求めていて。

「な、なおき……ぁっ、も、もう…」

直希の首元にかじりつきながら、体の奥を支配し始めた疼きと格闘している大河が、縋るような声で訴えてくる。
直希としては、"もう"の続きをぜひとも聞きたいところだが。それを最後までしっかりと言うようになってくれるには、大河にはまだ時間が必要だろうと分かっているから、

「そうだね。もう大丈夫そうかな。挿れていい?」

不意打ちで襲われた側の大河からおねだりしてくれただけで良しとしようと、今日も自らその言葉を口にした。
蕩けた瞳の大河が頷くのを確認して、直希は一度彼の唇に軽いキスを落としてから、指を引き抜こうとしたのだが、

Prrrrr♪

不意に、その音が部屋の雰囲気を断ち切った。
それは、直希が脱ぎ捨てたジーパンから鳴り響いている。

「な、直希…お前の電話や」

大河は、そんな一般的な反応をしたのだが、

「だね。でも無視無視」

直希はやはり直希だ。大河とのこのムードをぶち壊す奴などトンでもないとばかりに、大河の気を電話から逸らすかのようにキスとナカの指を動かしてみせる。

「あ…っ、でも、仕事の話かも…」
「どうせ2時間後には天野さんと会うからいいよ」
「急やったらどうす…あぁっ、」
「そしたらまた掛かってくるって。1回無視しよ」

直希らしくてそれなりに説得力のある言葉は、大河など簡単に丸め込んでしまう。そのうちに電話も鳴り止み、直希に煽られきった体の大河もすぐに甘いムードへと逆戻りしたのだが……

Prrrrr♪

再び着信音が鳴り響き、2人は動きを止めた。

Prrrrr♪

「……」
「……」

Prrrrr♪

「……急ぎの用なんちゃうか?」
「……ですかね」

プロとして、さすがにこれは無視できず。

「はぁ~~、何だよ一番いい時にぃぃ~~」

と、直希は大きな溜め息を吐きながら大河から指を引き抜くと、床に落ちているジーパンのポケットからスマホを取り出した。
画面に表示された名前を確認し、確かに無視できない相手であることにまた溜め息を吐いて。

「もしも~~し」

完全に不機嫌な声丸出しで電話に出た直希は、タオルケットをそそくさと被ってしまった大河の隣にゴロンと横になった。

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