FC2ブログ

「直感(春×歩)」
3:甘い攻防戦

直感 3-3 ※微R-18

 ←直感 3-2 ※微R-18 →直感 4-1 ※R-18
*こちらはビミョーにR-18表現が含まれています。
*ご理解ある方のみお進み下さい。





「っ…ん…あ…」

細くて華奢とはいえ男である春海の手は、栗原がかつて彼女たちにされた時とも1人でする時とも、違う。
女性より強くて、でも自分より優しいその手つきがあまりに気持ちよくて。押し寄せる快感の波を、栗原は春海の腕にしがみついて耐えた。
それを、止めて欲しいのかと一瞬勘違いした春海は、背後から栗原を見遣る。しかしその表情で、彼が感じてくれているだけだと理解して、自分も彼に腰を更に押し付けた。

「栗ちゃん、かわいい…」
「うっ…あっ……」
「ねぇ、気持ちいい?」
「ふっ……ん…」

そう声をかけてくる春海の息は相変わらず首元をくすぐっているから、栗原はもう、声を抑えるのに必死だった。
だから、春海の手がいつの間にか下着の中に入り込んでいたことも気付かず、

「あ…え、ちょっ…!」

直に触られて初めて気付いた。
その生々しい感覚に、栗原が思わず身を固くすると。
突然、春海の体が離れて―――

「……え?」

またさっきの二の舞かと、春海が離れていってしまうのかと、栗原が思ったのは一瞬のこと。
栗原の前に回ってきた春海は、その体を押し倒しながら覆いかぶさってきた。
体勢こそ先ほどと同じだが、

「ん…」

さっきとは違う、甘くて優しいキスが降り注いでくる。だから栗原も、スッと入ってきた彼の舌に、自らも舌を絡めて。春海の手が再び下に伸び、下着の中から直に自分自身に触れてきても、もう止めることも身を固くすることもしなかった。
初めて同性によってされた行為に、とにかく息が上がってしまって。思わず栗原も、ほぼ無意識に、自分から春海のそこへ触れてしまうと―――

「えっ、栗ちゃん?!」

今度は春海が驚いて、咄嗟に唇を離す。

「どうしたん?」
「だ、だって…ハルさんも…」
「無理すんなや」
「し、してないっ」

栗原は首を左右にブンブン振って否定した。
初めて同性のそこを触ったが、嫌悪感など全然なく。自分と同じように興奮してくれていると分かって、逆に嬉しいような安堵したような、そんな不思議な気持ちだったのだ。
どこまでいくのか、正直自分には分からない。春海が今この状況をどう考えているのか。でも、お互いにこの状態ではつらいままだということは分かるし、もしその先を、春海が言ってきたら今度は……
そんなことを栗原が決心していると、

「ちょっとだけ、進んでもエエかな?」

春海から発せられたのは、少し遠慮がちな声と言葉。

「最後まではしないから」

―――あれ…?

頭の芯が痺れたような感覚のまま、予想とは違う言葉に、栗原は春海を見つめた。
あれほど意味深に誘ってきていたはずの春海だから、この状況下になってしまった以上、きっとまた、もしかしたらストレートに誘ってくるかと思ったのに。

「もうさ、ここまでしといて"ええか?"って訊くのもアレやけど、ね?せめて、コレ…」

"コレ"と、栗原の下着に入っている自分の手を少し動かし、そして自分のそこに触れている栗原の手に視線を送る。
栗原はぼんやりとしたまま、春海の予想外の発言に、がっかりしている自分を感じて…

―――俺、期待、してた?

あんなに恐れていたくせに、実際にこんな状況になったら、自分は……
それはきっと、春海が相手だからだ、と思う。
何をされても嫌じゃなく、それどころかもっと触ってほしくて、自分も彼に触れたくて、自分を求めてくれることが嬉しくて。
その事実を、こうなったことで、知ってしまったから……

「……別に、よかったのに」

気が付けば、栗原はそう口にしていた。

「え?」
「いい、のに……」
「栗ちゃん?」
「ハルさんなら、俺、別に……」

俯きながら、でもチラチラと彼を窺いながらそう告げる。
すると春海の手が、そこから不意に離れて……
栗原の両頬を、手で包んだ。

「栗ちゃんさ」
「はい?」
「今度こそ、言ってる意味、わかってる?」
「え…う、うん。わかってる」
「ホンマに?」
「うん」
「……」

改めて訊かれると恥ずかしくて、でも彼の瞳からやっぱり目が離せなくて、春海をジッと見つめていると、

「始めたら、俺きっと、止められへんよ?」

しつこく念を押してくるから、

「止めなくていいよ」

栗原は、迷わずそう答えた。
答えてみれば、自分もきっと、彼とそうなることを望んでいたのだろうとも確信して。

「ハルさんなら、いいよ」

改めてそう答えた瞬間。
突然腕を掴まれ体を起こされた栗原は、

「へ?―――うおっ!!」

勢いよく立ち上がった彼に体を引かれ、思わず男らしい声を出した。
そして、ピザのフタを締めた春海が、寝室へと歩き始めていることに気づいて、

「ハ、ハルさんっ」
「何?」
「ちょ…ちょっとストップストップ」
「嫌や」
「ふ、風呂!」
「へ?ああ、なら、今入ろう」

そっちかい、と春海は笑い。

「可愛いなぁv」

ご機嫌なままクルリと踵を返すと、栗原の腕を引いたままバスルームへと直行した。


第4章へ進む

関連記事
スポンサーサイト
↓ランキングに参加しています。
にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL恋愛小説へ

総もくじ 3kaku_s_L.png 短編作品
総もくじ 3kaku_s_L.png テスト(○×○)【テスト】
総もくじ 3kaku_s_L.png ★恋人たちのクリスマス(ミックス)【連載中】
総もくじ 3kaku_s_L.png Hide-and-seek(直×大)
総もくじ 3kaku_s_L.png 直感(春×歩)
総もくじ 3kaku_s_L.png Assist(春&歩)
総もくじ 3kaku_s_L.png 一時停止(直×大)
総もくじ 3kaku_s_L.png Engagement(直×大)
総もくじ 3kaku_s_L.png アゲイン(陸×千)
総もくじ 3kaku_s_L.png Beyond Silence(W大)
総もくじ 3kaku_s_L.png 恋愛プロセス(拓×大)
総もくじ 3kaku_s_L.png 満月の夜(直×大)
総もくじ 3kaku_s_L.png 痴話喧嘩(直×大)
総もくじ 3kaku_s_L.png 白い恋人(直×大)
総もくじ 3kaku_s_L.png reward(直×大)
総もくじ 3kaku_s_L.png 君と見る空(直×大)
総もくじ 3kaku_s_L.png 極夜(直×大)
総もくじ 3kaku_s_L.png シンクロニシティ(直×大)
総もくじ 3kaku_s_L.png Stranger(直×大)
総もくじ 3kaku_s_L.png その先へ(直×大)
総もくじ 3kaku_s_L.png 優しい嘘(直×大)
総もくじ  3kaku_s_L.png 短編作品
総もくじ  3kaku_s_L.png テスト(○×○)【テスト】
総もくじ  3kaku_s_L.png ★恋人たちのクリスマス(ミックス)【連載中】
総もくじ  3kaku_s_L.png Hide-and-seek(直×大)
総もくじ  3kaku_s_L.png 直感(春×歩)
総もくじ  3kaku_s_L.png Assist(春&歩)
総もくじ  3kaku_s_L.png 一時停止(直×大)
総もくじ  3kaku_s_L.png Engagement(直×大)
総もくじ  3kaku_s_L.png アゲイン(陸×千)
総もくじ  3kaku_s_L.png Beyond Silence(W大)
総もくじ  3kaku_s_L.png 恋愛プロセス(拓×大)
総もくじ  3kaku_s_L.png 満月の夜(直×大)
総もくじ  3kaku_s_L.png 痴話喧嘩(直×大)
総もくじ  3kaku_s_L.png 白い恋人(直×大)
総もくじ  3kaku_s_L.png reward(直×大)
総もくじ  3kaku_s_L.png 君と見る空(直×大)
総もくじ  3kaku_s_L.png 極夜(直×大)
総もくじ  3kaku_s_L.png シンクロニシティ(直×大)
総もくじ  3kaku_s_L.png Stranger(直×大)
総もくじ  3kaku_s_L.png その先へ(直×大)
総もくじ  3kaku_s_L.png 優しい嘘(直×大)
もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
  • 【直感 3-2 ※微R-18】へ
  • 【直感 4-1 ※R-18】へ

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【直感 3-2 ※微R-18】へ
  • 【直感 4-1 ※R-18】へ